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日本では4月20日にピクメディアが「Piku(ピク)」でサービスを始めた。次いで5月にキラメックスが「カウポン」で参入。その後、ネットプライスらが出資したディールメートの「キューポン」やリクルートの「ポンパレ」、USENの「ピタチケット」など同様のサービスが相次いで誕生した。
8月には本家である米グルーポン社が日本に上陸。同業のクーポッドを買収し日本でビジネスを展開。その後もテレビ局の参入などがあり、現在のところ参加企業は増加する勢いを見せる。
もっとも、チケットを扱う店舗の開拓やユーザーの集客面などでは、営業網や資本力を持つ大手企業が有利とも言われる。
例えばリクルートの場合、「ホットペッパー」「ホットペッパービューティー」「じゃらん」「ケイコとマナブ」といったグループ内の他の媒体を活用して飲食・学び・エステ・旅など様々な商品を扱えるのが強みだ。リクルートの営業マンも、店舗側の繁忙期や閑散期など時期や状況に合わせて「ポンパレ」や他の媒体の提案を使い分けているという。
また、ユーザーの集客面でも他媒体のサイトから「ポンパレ」に送客するという具合に複数の媒体を有効活用する。加えて、11月からはCM放送を開始。同様のサイトが多い中で「ポンパレ」の認知度を高める狙いだ。
有線放送事業などで他業種にわたり約65万店舗をカバーし、グルメ情報サイト「グルメGYAO」やクーポン検索サイト「タウンピタ」を運営するUSEN。持ち前の営業網やサイト運営のノウハウなどを発揮して「ピタチケット」を展開する。
そもそも「ピタチケット」は、宇野康秀会長が主導するプロジェクトで、宇野会長自身が直接営業にも出向いていくという力の入れようだ。
他のベンチャー系企業が同サービスにすべてのリソースを投じている一方で、USENでは「ピタチケット」などクーポンビジネスを契機としてさらに規模の大きいメディアビジネスを立ち上げるのが最終的な狙いのようで、今後、「ピタチケット」を運営する中で吸い上げたノウハウや戦略をどう展開していくかも注目される。
「これからは、いいチケットを出せるか営業力の勝負になる」。
ある企業の担当者はこう指摘する。今は参入企業の増加が続くが、今後は淘汰が進んで最終的にはリクルートやUSEN、あるいは本家を親会社に持つグルーポン・ジャパンなど組織力や資金力を有する企業だけが残っていくのか。いずれにせよ当分は激しい競争が続きそうだ。