キューサイ 久山町などと共同研究、新サービス提供へエビデンス取得
2024年 2月 1日 12:01
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共同研究は、九州大学大学院医学研究院(二宮利治衛生・公衆衛生学分野教授)、久山生活習慣病研究所(清原裕代表理事)、臨床試験受託や創薬研究を行うヒュービットジェノミクスの3者と行う。
研究では、生活習慣と将来のエイジング課題の関係性を明らかにする。昨年11月から「久山町研究」で知られる久山町の40~64歳の住民約500人を対象に生活満足度や排便、睡眠状況、食事に関するアンケート、血液検査、皮膚検査、立ち上がり検査を実施。来年3月までに生活習慣病の発症や進行などの影響、皮膚状態や食生活、運動状況など生活習慣の関連性を調べるための解析を行う。化粧品「コラリッチ」や機能性表示食品「ひざサポートコラーゲン」など強みのある事業領域に近いロコモ領域や、肌の検査項目を充実させた。並行して、そのほかのエビデンス取得や、サービス構築に向けたヘルステック企業との検討も進める。
キューサイでは、これをもとに、個々のエイジングの状態に合わせたソリューションを提供するプラットフォームの構築を目指す。
サービスでは、身体の恒常性バランスの維持が重要と考え、「ヒューマンダイヤモンド」と名付ける脳や運動器、消化器など14の器官の状態を可視化する。これを良好な状態に導く生活習慣、商品の提供を行う。健康指導や体験価値などサービスの提供も視野に入れる。
AI技術やアプリケーションの活用、医療機関との連携、検査キットのやり取りなど、ユーザーへの提供手法、可視化の手法は、今後検討する。サービスの認知や浸透に向け、例えば、ジムの運営企業など他社とのコラボレーションも視野に入れる。
あらゆるエイジング課題への対応を視野に、昨年11月から仕入れ製品を含む商品ラインアップの拡充も進めている。
「アクティブなわたし」「賢く生きるわたし」など顧客が目指す姿を5つに分類。これに応じた家電や雑貨、家具、生活用品などの商品を充実させている。毎週10商品を追加。すでに約60商品を取りそろえる(12月末時点)。1年後に200商品を予定する。人生を豊かに過ごす動画スクールなど教育領域のサービス提供も予定している。
「久山町研究」は1961年に始まった疫学調査。住民の年齢や職業の分布、栄養摂取状況が全国平均に近いことから注目された。人口約9000人を対象に生活習慣と脳卒中、心疾患の関係を調べた調査が知られる。