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不在・在宅に関わらず、注文時に指定場所に届ける「置き配」を選択した顧客を対象に、10ポイントを付与する。1月下旬から2月末での期間限定で行う。検証を行い、定番化も検討する。環境対応を目的として、荷物に同梱する明細書の不要率を高める取り組みも進める。
「2024問題」では、通販の再配達削減の課題の一つにあがる。再配達削減では、すでに複数回の注文をまとめた配送を利用する顧客に30ポイントを付与する「おまとめ配送」のサービスを導入している。冷凍など一部商品を除き、配送日が近い複数の定期商品や、定期便に合わせた都度購入品の配送などをまとめることで、配送回数の削減に取り組んでいる。
ファンケルでは97年に「置き場所指定お届けサービス(置き配)」を導入。独自に再配達削減に向けた取り組みを実施してきた。顧客自ら登録・変更、登録の取消しが行える。冷凍商品など一部商品を除き、玄関前、メーターボックス、ポスト、物置、車庫、宅配ボックス、自転車のカゴ等から選ぶことができる。
全受注のうち、利用率は約3割(今年4~9月実績)。置き場所間違いなど問題の発生率は、0・002%にとどまる。荷物の紛失は、基本的に同社の負担をベースにしている。物流の問題がクローズアップされる中、ドライバーの負担軽減など物流業界に対する多面的な貢献を進める。
政府が今年10月にまとめた「物流革新緊急パッケージ」では、今後、政府主導で「置き配」のポイント還元の実証実験を行う。ファンケルでは今回の取り組み結果を日本通信販売協会に報告。社会実装に向けた参考データとして提供していく。
国交省の調査によると、宅配便の再配達率は11・4%(今年4月)。昨年10月の前回調査から0・4ポイント改善した。19年末頃までは15%前後で推移していた。大手プラットフォームでは、「置き配」受注率が7割超に達しているところもある。