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スタートトゥデイ、ヤフーと業務提携へ データベース活用の布石、ポイント利用で集客

2010年11月 5日 10:25

スタートトゥデイ(本社・千葉市美浜区、前澤友作社長)は10月28日、ヤフー(同・東京都港区、井上雅博社長)と業務提携することで基本合意した。詳細は11月24日開催の会見で明らかにするが、両社はアパレル商品のデータベース(詳細情報)やポイント利用などで消費者へのサービスを強化するとともに、両社のファッションサイトで相互送客につなげる。スタートトゥデイは今後、データベースを核にアパレル業界のEC化率向上を目指しており、ヤフーとの提携を布石とする。


今回の業務提携では、スタートトゥデイが保有する国内外のファッションブランドの商品情報をヤフーに提供することで、同社ポータルサイトの検索結果や「ヤフー!ショッピング」、ファッション総合サイトの「ヤフー!ファッション」で扱うアイテムにスタートトゥデイの商品情報が表示できるようになり、ファッション好きなユーザーへのサービス強化につなげる。

 一方、スタートトゥデイのファッション通販サイト「ゾゾタウン」では、ヤフーユーザーのIDやポイント、決済機能(ヤフー!ウォレット)が利用できるようになり、ヤフーからの集客を図る。ただし、ゾゾポイントとヤフーポイントを交換する仕組みは作らない。

 スタートトゥデイでは、「ゾゾタウン」へのアクセスの約20%がヤフー経由ということもあり、同社との提携で新規顧客の開拓を加速したい考え。

 今回の提携はスタートトゥデイが"次のフェーズ"として取り組むファッションデータベースのオープンプラットフォーム戦略の第1弾でもある。

 同社では、「音楽業界には音源を管理する機能、団体が存在するが、ファッションにはない」(前澤友作社長)とし、「ゾゾタウン」で取り扱う商品のカット写真や詳細な採寸などのデータベースをオープン化。これをブランドの通販サイトや検索サイト、メディアサイト、SNS、店頭ディスプレーなどで使用できるようにすることで"ゾゾ水準"の情報提供が可能になり、アパレルのEC化率向上につながるとする。

 同社では、データベースをオープン化することで、在庫情報の一元化や、ブランドの囲い込み、関係強化にもつなげる狙いだ。

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