そごう・西武 OMOストアの2号店開設、渋谷店の成功受け、千葉店は“食”に特化
2023年10月 5日 12:00
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同社のOMOストアは従来の百貨店への出店方法とは異なり、販売商品の登録と納品だけで簡単に出品できる仕組みを用意した。
実店舗への出店経験が少ないブランドにとってハードルとなっていた商品展示作業や販売員の手配、在庫管理、売り上げ管理、販売促進などの付帯業務は不要で、同社がサービスとして提供する。
また、商品在庫は通販サイトとの完全連動を実現しているため、実店舗とECの垣根を越えた購買体験を提供できる。
新設した「フードエディットチバ」の売り場面積は約45平方メートルで、出品企業は29社、約170アイテムでスタート。取り扱い商品は千葉県内で生産・加工された食品が中心だ。
店頭では実際に商品を手に取ることができ、プライスカードの二次元コードを読み取ると、通販サイト上で生産者のこだわりや商品詳細を確認できる。
ショールーミングストアとは異なり、来店客はその場で商品を買って持ち帰ることができるほか、通販サイトで購入した商品は自宅配送と店舗受け取りを選ぶことができ、店舗で受け取る場合の送料はかからない。
また、リアルの強みを生かして試食会などのイベントも実施可能で、生産者と顧客が直接交流できるイベントを開催するほか、ECと「フードエディットチバ」のSNSでは普段は百貨店を利用しない客層および全国の消費者に千葉の逸品を発信していく。
食のOMOストアには最大50社分のスペースを用意しており、「千葉県内の店舗や食材などにこだわって品ぞろえを充実させていきたい」(森岡勇希営業Ⅲ部食品OMO係係長)考えだ。
そごう・西武によると、2021年9月に開設した「チューズベースシブヤ」は2年が経過し、売上高は初年度と比べて4倍に急拡大。出店者数も約180ブランドと開業時の3倍に増え、食品や化粧品、雑貨、インテリア雑貨、衣料品などを幅広く提案している。
渋谷店でも食品のニーズが高く、おやつのサブスク「スナックミー」など取り扱いを増やして好評を得ているのに加え、そごう千葉店はデパ地下の売り上げが大きいこともあって同店のOMOストアは食に特化。渋谷店は常温商品だけだったが、千葉店では冷蔵・冷凍の商品も取り扱う。
また、「フードエディットチバ」のECは既存の「チューズベースシブヤ」の通販サイト内で展開することで、渋谷店を利用する20~30代のユーザー層にもアプローチする。