テレビ東京ホールディングスの通販事業子会社のテレビ東京ダイレクト(=TXD)は岩手県八幡平市の特産品などの通販を始める。4月5日に八幡平市と地域活性化のための情報発信などに関する包括連携を締結した。今後、TXDが地上波やBS局で放送する番組などで八幡平市の地域の文化や産業の紹介を行い、同市の魅力を発信していくほか、地熱染めや地ビールなど特産品の紹介やネット販売を行う取り組みも実施する。

 



　TXDと八幡平市は4月5日に包括提携協定を締結(=写真、調印式に登壇したTXDの遠藤孝一社長(左)と八幡平市の佐々木孝弘市長)。TXDは八幡平市の地域の魅力づくりと魅力発掘、シティープロモーション・魅力発信、観光・文化振興、広報力・PR力向上、地域社会の活性化などに対して協力・支援する。

　具体的にはテレビ東京やBSテレビ東京で放送中のTXDが自社制作する各番組やウェブサイトなどを活用して八幡平市の情報を発信する。

　一環としてBSテレビ東京で放送する全国各地の地域の魅力や地域産品の紹介などを行う情報番組「地域にエール!まちカケル」(毎週日曜日午後10時半から30分枠)の4月23日と30日の放送分で地熱を活用した事業など八幡平の特色や魅力などを紹介。番組後半では生産者らが登場して名産品などを説明、番組内でQRコードなどを表示して連動する通販サイト「ここからエール」へ視聴者を誘導、ネット販売につなげる。23日には地熱を活用して栽培されるマッシュルームと地ビール。30日には地熱を利用した同地域の染色方法である地熱染めによるハンカチなどの製品を紹介し、ネット販売する予定という。

　今後は情報番組「なないろ日和!」のほか、食品の通販番組「虎ノ門市場」、クラブツーリズムと組んで観光ツアーを紹介・販売する番組「ハーフタイムツアーズ」などTXDの他の番組でも八幡平市の魅力や特産品などを紹介する取り組みなどを行っていく考えのようだ。このほか、テレビ東京グループ内で情報を共有し、各番組の取材やイベント企画などを推進していくという。番組による八幡平市のPRのほか、同市の広報力向上のため、TXDやテレビ東京の番組のプロデューサーらを講師として派遣して、職員研修にも協力する。TXDの遠藤社長は「当社の強みである番組を軸とした情報発信や商品開発力、販売網などのリソースを活用し、その魅力を全国に届け八幡平市の地域活性化の一助となれれば」とコメントした。

　TXDでは2020年から事業として番組などを活用して地方自治体の産業の活性化やPR強化を支援する取り組みを進めており、長野県伊那市と包括連携協定を締結中。地方自治体との包括連携は八幡平市が2例目となる。