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楽天 ロボット配送が実用段階へ、つくば市で対象世帯2.5倍に

2022年11月25日 11:00

 楽天グループは11月19日、茨城県つくば市で自動配送ロボット(UGV)を活用した定常的な配送サービスの提供を開始した。今年5月から期間限定で提供してきたサービスを拡充したもので、つくば駅周辺の約2500世帯を対象に、西友に加えて新たにスターバックスコーヒージャパンの商品の宅配も開始。配送日も週2回から毎日実施へと拡大し、雨天や夜間にも対応して利便性を高めた。

 








 対象店舗は「西友つくば竹園店」と「スターバックスコーヒー トナリエキュート つくば店」。対象地域はつくば駅周辺を中心に約1000世帯から2500世帯に増加。受取場所も33地点から63地点に拡大した。配送先はマンション、戸建て住宅に加え、オフィスや公園・広場にも広げた。なお、対象地域や対象の小売店や飲食店は順次拡大する予定だとしている。

 楽天が開発したスマートフォン専用サイトで注文を受けると、注文から30分~60分で配達するオンデマンド配送、または指定の配送時間帯に指定の配送先まで届ける。配送中、利用者はサイトからUGVの位置情報や到着予定時刻が確認でき、到着するとSMSや自動音声の電話による通知が届く。

 配送は、西友が午前11時から午後9時、スターバックスが午前9時から午後7時までの各11便。配送料はいずれも110円。

 楽天コマースカンパニーロジスティクス事業ドローン・UGV事業部の牛嶋裕之シニアマネージャーは、「将来的には自動配送ロボットを地域の小売店や飲食店からのデリバリーサービスに使用するほか、インターネット通販やネットスーパーのラストワンマイル配送に活用していきたい」と展望した。

 UGVは、アメリカのCartken(カートケン)社が開発し、三菱電機が本サービスに向け調整したものを使用する。西友からの配送に使用する「Model E」は積載容量約114リットル、スターバックスからは「Model C」で積載容量約24リットル。いずれも最高速度6キロメートル。UGVの走行中は、1台につき1名の近接監視・操作者が監視する。23年4月に予定される改正道路交通法の施行後は随行せず、遠隔監視・操作のもとで自動走行する計画。

 11月18日に行われた報道関係者向けのデモンストレーションでは、つくば駅前の大型商業施設に入店するスターバックスコーヒーから顧客が指定した約400メートル先のセンタービルまでコーヒー2杯を配送。受け取った茂田あゆみさん(36)は、「買いに行く時間と手間を考えたらとても便利で、配送料も気にならない」と話した。

 
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