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2024年 3月22日 12:00
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ヒアリングは今月から10月にかけて3回を予定する。消費者団体は、全国消費者団体連絡会(消団連)、消費者支援機構関西(KC's)、全国消費生活相談員協会の3団体。佐賀大学教授の岩本諭氏も適格消費者団体、佐賀消費者フォーラム理事長で消費者サイドが半数を占める。事業者団体は日本通信販売協会(JADMA)の1団体。このほか、日本弁護士連合会、学識経験者2人から予定する。以降、12月にかけて取りまとめに向けた検討を行う。
ヒアリング団体の選定基準について「委員の推薦、消費者庁の個別の意見聴取を踏まえ決めた」(事務局)とする。ステルスマーケティングなど広くデジタル広告に影響するが、広告やEC関連の事業者団体からのヒアリングはない。理由については「おおやけの意見聴取を望まない団体もいる。検討会の場に限らず個別に意見聴取は行っている」(同)。追加ヒアリングには「可能性はゼロではないがすでに予定は組んでいる」(同)とする。検討会とは別に専門家を選任して設置するステマ検討会の開催は「未定」(同)としている。
第5回会合では、消団連、特定適格消費者団体のKC'sからヒアリングした。
2団体とも「確約制度」については、「措置命令や課徴金命令の執行力が弱まることを懸念。確約制度を活用する基準の明確化を求める」(消団連)、「同様の違反行為に対する抑止効果が限定的になる。返金措置など被害回復の促進を求める」(KC's)などと要望した。
課徴金制度の見直しについては、「自主返金措置の積極的活用に向けた議論の実施、おとり広告など課徴金の適用範囲の拡大を求める」(消団連)、「特定商取引法の不実告知に該当する類型について課徴金算定率の割り増しを求める」(KC's)などとした。
景表法等に基づく差止請求権限を持つ適格消費者団体のさらなる権限拡大、経済的支援も要望した。両団体とも、消費者庁との連携強化を要望。行政処分情報や端緒情報、課徴金の自主返金措置に関する情報提供を求めた。これにより、消費者の被害回復が図りやすくなるとする。
また、財政基盤が弱く、差止権限の行使の中で事業者が提出した表示の科学的根拠の妥当性の判断が困難なことから、事業者側に根拠の立証責任を求める「不実証広告規制」と同様の権限、研究機関に根拠の分析等を依頼できる制度の創設を求めた。
消費者庁は、こうした要望に「検討委員に受け止めていただいた上で仕分けする。要望から結びつくものもあると思うが無条件に反映するわけではない」(同)としている。