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同社で昨年から新たに実施している販促施策の一例として、過去1年間の購買データをもとに、次に購入しやすい顧客の特徴を分析し、その属性の顧客に向けてメルマガを配信しているものがある。AIによる分析に加えて、クーポンなどのインセンティブもそれぞれに付与したことで、配信1通当たりの売り上げで高い効果が得られたとする。
DMについては、通常通りのセグメント分けの発送に加えて、休眠顧客へのアプローチにも活用。DMを使って購入している既存顧客の傾向を割り出して、似たような傾向を持つ休眠顧客に対してのDM配布を実施。上位の数千人などに限定して、通常のセグメント分けでは外れてしまうような休眠顧客にも久しぶりにアプローチをかけることで、効果的な掘り起こしにつながったという。
この取り組みについては、コロナ禍などの影響で昨年7月よりJALの機内誌カタログである「JAL SHOP」が廃止されたことが背景にある。同カタログはJAL利用者がJALUXの運営する通販サイト「JALショッピング」を認知する際の大きなきっかけでもあり、新規顧客を獲得するための重要なチャネルとなっていた。
現在、機内では機内誌に代わってコンパクトなリーフレットを配布する形となっているが、基本的には機内販売商品の案内がメインで、通販商品については裏表紙の1ページを使った告知に限られており、通販商品を詳細にアナウンスできる状況にはなっていなかった。
そのため、DMを使って過去に休眠となった顧客をもう一度掘り起こしていくマーケティングに着目。DMを配布した後に許可を得た休眠顧客に対しては、メール配信によるリマインドも実施していったという。実際に一定数の効果があったことから、現在は毎号行う定期的な企画となっている。デジタルとアナログの両面で効率的にアプローチすることで、会員ベースの底上げが図れたようだ。