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「楽天ファッション」 「スタッフスタート」と連携、コーデ画像で購入促進

2022年 7月 7日 13:30

 楽天グループは7月1日、運営するファッション通販サイト「楽天ファッション」において、バニッシュ・スタンダードが提供する、店舗販売員のオムニチャネル化を推進するアプリサービス「スタッフスタート」のコーディネート投稿機能と連携すると発表した。店舗販売員がコーデ画像を登録する際、自動で楽天ファッションにも投稿されるようになる。商品ページにおけるスタッフの着用画像を増やすことで、購入率向上につなげる狙い。

 












 「スタッフスタート」は、店舗販売員によるコーディネート投稿やレビュー投稿などを通じて自社ECやSNS上で全国の顧客に接客ができるサービス。投稿を介した自社EC売り上げが可視化されるため、店頭販売員のモチベーション向上に貢献するだけでなく、人事評価にも反映できるのが特徴となっている。

 今回の連携により、楽天ファッションへのコーデ画像の登録が完全自動化され、毎月10万以上のコーデ画像が投稿されるようになるという。連携スタート時には、すでにスタッフスタートを利用している200ブランド以上、約9500人の販売員がコーデ画像を楽天ファッションにも自動で投稿する形となる。

 これまでも、楽天ファッションにはコーデ画像を投稿する機能はあったが、ブランド側からすると、自社通販サイトとは別に登録する必要があるため、手間がかかっていた。同サイトにおけるコーデ画像の登録数は、これまでよりもかなり多くなる見込みだという。楽天上級執行役員でコマースカンパニーヴァイスプレジデントの松村亮氏(=写真(左))は「今まで以上に、販売員が楽天ファッションを意識して活動してくれるのではないか」と期待した。

 今後は、データを活用することで、店舗販売員とユーザーとのマッチングを強化していくほか、店舗販売員がフォロワーに向けて、接客販売できるツールの導入も検討するなど、コーデ画像投稿以外の機能も拡充していくという。

 松村上級執行役員は7月1日の記者会見において、楽天ファッションにおける販売チャネルを横断した取り組みを説明した。「これまで販売員は店舗の顧客に商品を紹介してきたが、ECにも活躍の場を広げてもらい、顧客と直接つながってサービスを展開する。これがラストピースとなる。ただ、楽天だけの力では時間がかかるので、バニッシュ・スタンダードと連携することで、販売員のECにおける活躍の場をさらに広げていきたい」と述べた。

 また、バニッシュ・スタンダードの小野里寧晃代表取締役(=写真(右))は「楽天ファッションにおける顧客の行動データを活用することで、一人ひとりの顧客にとって必要な販売員がレコメンドされるようにするのが理想。楽天側が販売員の実績を評価する仕組みも取り入れたい。また、スタッフスタートはファッション業界以外にも導入が進んでいるので、楽天市場との取り組みも期待している」などと今後の展望を語った。

 
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