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オットージャパン、百貨店などに出店加速

2010年 9月16日 20:59

3men.JPG オットージャパンは、実店舗の出店を加速する。昨年10月に開設した1号店の売り上げが好調なことに加え、ビジュアルマーチャンダイジング(VMD=視覚的な効果を狙った販売演出の手法)でもグループの総合力を発揮できると判断した。当面は顧客属性の近い百貨店を候補に出店先を選定。2015年には50店舗まで広げることで売上高30億円を目指し、店舗事業をカタログ、ネット販売に次ぐ第3の柱に育てる。

 同社は、50代女性をメーンターゲットにした実店舗「オットー・コレクション」をカタログや通販サイトと同じ商材で展開する。販売チャネルを拡充することで既存顧客のニーズに合ったサービスを提供するとともに、従来のカタログ展開ではリーチできない新規顧客層の開拓につなげるのが狙いだ。

 実際に、昨年10月にオープンした京王百貨店新宿店の1号店では、店頭客の50%以上を「オットー・コレクションメンバーズカード会員」として囲い込みに成功しており、その半数が百貨店の顧客で、残りが自社の既存顧客と、「顧客を送客し合っている構図が明らかになった」(同社)という。

 1号店は昨年12月以降、単月ベースで販売計画を上回って推移。カタログ商材を売るというMDを組んだことや、店舗運営とVMDではグループのエディー・バウアー・ジャパンの全面的な協力を得たことも販売好調の一因となっている。

 このため、オットージャパンでは、グループの総合力を生かしながら、相互集客が見込める百貨店などを候補に店舗事業を強化することで、比較的リスクの少ない展開が可能と判断したようだ。

 一環として、9月8日には松坂屋上野店に2号店を開設。オープン日は大雨にもかかわらず初日の予算を達成するなど、2号店の出だしは好調。今期中(11年3月期)にもさらなる出店を計画しており、カタログ通販企業の店舗展開として、ひとつの成功モデルとなるか注目が集まる。

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