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協業について日本郵便の小池信也常務執行役員は会見で「物流業界はEC市場の拡大で小口荷物が増加いている一方、人手不足に見舞われており、現在のサービスの維持が課題となっており、両社のリソースを活用して持続可能にするため」のものと述べた。基本合意後、両社の担当者からなるワーキングチームで協業内容を討議し、今回報告した5つの取り組みに結実したという。
「ゆうパケット」の佐川急便による取り扱いは昨年11月以降、首都圏の一部で「飛脚ゆうパケット便」として開始。佐川急便が荷主から荷物を預かって日本郵便へ引き渡し、日本郵便の配送網で届けている。今後、全国展開を予定している。
佐川急便による「EMS」の取り扱いは2月から「飛脚グローバルポスト便」の名称で開始した。「ゆうパケット」と同様に佐川急便が荷主から荷物を預かり日本郵便に引き渡し、「EMS」の配送網で海外120カ国以上の国・地域へ届ける。同便は全国の佐川急便で取り扱っている。
クール宅配便は、日本郵便のグループ会社である郵便局物販サービスが郵便局のカタログで3月1日から掲載した冷凍商品2点について、佐川急便が預かり同社の配送網で配達する。佐川急便の配送網を使った商品配達は今後展開のカタログで順次拡大する予定。
一方、追加した幹線輸送の共同化は、3月1日から東京から郡山への輸送で開始。佐川急便の車両に両社の荷物を積み込み、郡山の郵便局と佐川急便の営業所にそれぞれ輸送する内容。また、4月以降には東京から九州への輸送も加える。
同様に新たな協業の取り組みとして加えた「拠点受取の共同化」の実証実験は東京都内で実施する予定。受け取れる郵便局は佐川急便の営業所の配達エリアに対応する郵便局数局を予定している。
今後について、佐川急便の中川和浩取締役は会見で「報告内容にとどめることなく、サービス開発、効率的な配送の実現など、行えることを考えていき、持続可能な社会に貢献していく」とした。