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スマイルテレビ 映像付き通販商品を店頭販売、モニター設置し来店客に訴求

2022年 2月25日 17:00

 協賛型テレビ通販番組の企画・制作など展開するスマイルテレビは2月3日から、店舗や施設などに商品を紹介・訴求する映像を流すモニター付き端末を設置して、当該商品を販売する取り組みを本格化した。同日から極楽湯が運営する横浜市内のスーパー銭湯「RAKUSUPA(らくスパ)鶴見」に複数台の端末を置き、メーカーやテレビ通販事業者が供給する商品を販売。来店客は同施設で決済し、そのまま購入したり、モニター内のQRコードや受注用電話番号で通販で購入もできる。今後は様々な店や施設でも同様の取り組みを進めていきたい考え。通販商品が店頭で効果的に販売できる仕組みや売り場を構築し、「(通販事業者らが)テレビ通販、EC、店販まで一気通貫で商品を販売できるサービスを提供したい」(佐々木敏郎社長)という。

 「電子店員」と呼ばれるスマイルテレビが独自開発し、商標および関連する特許を取得した通販番組や商品紹介映像など放映するモニター付きの端末を「らくスパ鶴見」に9台設置した(=写真)。各端末でそれぞれサーキュレーターや調理器具、電動爪切り、女性用育毛剤など11商品の紹介映像を流しつつ、訴求する。同端末は画面をタッチして操作でき、例えば「商品の特徴」「利用者の声」「安全性」などの映像を場面ごとに視聴できる。オペレーターと同端末を介して会話でき、商品に関する疑問点なども質問できる機能もある。なお、今回、同機能はスタート時点では未対応だが今後、実施していく予定。

 紹介商品のうち、「らくスパ」で在庫を持ち、来店客がその場で決済、購入できる商品についてはスマイルテレビがメーカーや通販事業者らから仕入れて極楽湯に卸し、売り上げの一部を「らくスパ」にマージンとして支払う仕組み。「電子店員」では紹介にとどめ、表示したQRコードや電話番号で通販での購入を促す商品は、実際の通販売り上げに応じた成果報酬フィーを通販事業者から両社が得る仕組み。

 「電子店員」で放映する映像はスマイルテレビ側でインターネット回線(Wi‐Fi)を通じて遠隔で入れ替えが可能。また、画面をタッチした履歴などのログを蓄積するため、来店客の反応などを見ながら今後、様々な商品を販売し、売れ筋を見極めたり、売り場全体への拡販効果などを確認しながら、店に合致した商品を紹介していくなどの取り組みを進めていく。

 今後、物販の客単価や収益を増やしたい店舗および施設に呼びかけて同様の取り組みを極楽湯の各店のほか、ドラッグストアやチェーンストア、書店などでも実施していきたい考え。「電子店員」の設置店舗を広げる一方で、同端末で商品を店頭ルートで拡販したい事業者の募集も進める。まずは同社がこれまでにテレビ通販の番組制作を請け負った通販事業者やメーカーに呼びかけるほか、多チャネルで商品を販売できる強みを訴求し、新規事業者の獲得も進める。「当社はテレビ通販番組のみならず通販サイトの制作代行も強化している。『テレビでは終わらないテレショップ』として様々なチャネルで一気通貫で商品を販売できる仕組みを通販事業者やメーカーなどに提供していきたい」(佐々木社長)としている。
 
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