『鬼滅の刃』『呪術廻戦』が大ヒットした昨年のアニメ・漫画シーン。関連商品を扱う小売り企業では、コロナ禍が消費者の購買行動を大きく変えている。同人誌などを扱う虎の穴では、来店者が激減した店舗事業を短期間で縮小し、急速にネット通販へとシフト。2021年6月期の売上高は前年同期並みで推移した。一方、フィギュアなどを販売する大網では、もともと通販事業が主体だったこともあり、売り上げをさらに大きく伸ばした。
急速な通販シフトに成果
虎の穴
漫画や同人誌、アニメグッズなどを販売する虎の穴では、コロナ禍による購買行動の変化を受けて、主力事業として展開していた店舗事業「とらのあな」を短期間で縮小し、オンライン事業主体へと切り替えた。
同社の親会社である、ユメノソラホールディングスの鮎澤慎二郎取締役は、「昨年4月の緊急事態宣言の発令を受けて、(旗艦店のある)秋葉原は人が数えるほどしかいなくなってしまった。現在はその頃に比べれば戻ってきてはいるが、一昨年に比べると40%ほど客数が減っている」と明かす。特に、秋葉原店はインバウンド需要が大きかったこともあり、大きな打撃を受けているという。
コロナ禍を受けて同社では、ネット通販へのシフトを決めた。店舗数は、2年前は26店舗だったが、現在は10店舗まで絞っている(書店併設の「出張所」は除く)。そもそも「通販の強化は課題となっており、コロナ禍の1年ほど前から準備は進めていた。2017年からはシステムも内製化しているので、エンジニアの募集も積極的にかけていた」(鮎澤取締役)。コロナ禍が通販へのシフトを後押ししたかっこうだ。
国内で新型コロナウイルスが大きな問題となった昨年2月は、旧正月でもあることから、本来は中国からのインバウンド需要が高まる時期だった。「インバウンド需要が見込めなくなっただけではなく、このまま新型コロナが全国に広がったら『店舗をどうするか』を真剣に考えなければいけないという危機感が生まれた。『客数が前年同月比でこれだけ減ったら判断しよう』という方向性は決めていたので、そのタイミングが緊急事態宣言の出た4月であったということ」(同)。
事業横断型のオンラインサービス開発組織として、ユメノソラホールディングスの子会社という形で「虎の穴ラボ」を設立。エンジニア、アナリスト、マーケター等を内製化することで、KPIの可視化や開発スピードの促進と柔軟化するのが使命だ。虎の穴は小売り企業のため、エンジニアを採用する場合、雇用契約や福利厚生の部分でのズレが生じていたという。例えば、エンジニアはリモートワークが前提となるが、虎の穴では全員がリモートワークをするのは難しい。そういった問題を解決するために新会社を作ったわけだ。
鮎澤取締役は「開発組織の設置で、会社の文化が変わってきた」と成果を口にする。「これまでは書店の売り場で顧客にどう商品を見せるか、どうやって本を手に取ってもらうかが大事で、通販ならページの作り込みに注力していた。今は『いかに顧客にリーチしていくか』『SNSからどうやって流入させるか』『どこで離脱しているのか』というマーケティング的な視点から、効率的に顧客にアプローチできるようになってきた。通販は商品を必要なユーザーに届けることが重要なので、そういった面での改善が進んだ」(同)。
具体的には、同社の場合、店舗の顧客は男性中心だが、通販サイト「とらのあな通信販売」の利用者は女性が目立つ。コロナ禍以降は女性の利用者が増えており、以前は女性比率が6割弱だったものが、8割程度まで伸びている。『鬼滅の刃』『呪術廻戦』といった大ヒット作の影響もあり、通販事業において女性向け同人誌の流通額は100億円を超えた。女性向け同人誌の場合、「カップリング」(漫画やアニメなどにおけるキャラクター同士の恋愛関係)が重要なことから、カップリング検索機能を強化。ダイレクトメール(DM)もビジュアル面を強化したことで、開封率や購入率が大きく伸びている。
カップリングに関しては、「●● △△ 同人誌」など、キャラクター名で検索した際、同社通販サイトが表示されることが多くなったことから、グーグルからの流入も増えたという。鮎澤取締役は「今までは、同人誌を違法にアップロードしている海賊版サイトが検索上位に来ることもあったが、今は当社サイトが上位に来ることも多い。海賊版は『欲しい物が手に入らないから利用する』という人が一定数いるのは事実なので、検索すればきちんと正規サイトにたどりつける環境を整えることに注力してきた」と話す。
急速な通販へのシフトを進めた虎の穴だが、2021年6月期の売上高は、ほぼ前年同期並みで推移したという。鮎澤取締役は「思っていた以上に顧客が通販に流れてくれたが、それだけでは店舗の目減りはカバーできなかった。クリエイター支援プラットフォームである『ファンティア』が大きく伸びたことが非常に大きかった」と語る。21年6月期の通販売上高は前期比約18%増、ファンティアの売上高は同158%増で、両事業を合算したオンライン事業の売上高は200億円以上に達した。
鮎澤取締役は「クリエイターの作った作品をリアル・ネット問わず、ユーザーに届けていくためのプラットフォームとして、通販・ファンティアを活用していきたい」と話す。「ファンティアはクリエイターとファンがイコールでつながっているサービス。今後は物販でもつなげていきたいと考えている」。同人誌・商業誌・メディアといった、これまでの媒体を軸とした切り口ではなく、よりクリエイターを軸とした見せ方をしていくことで、「とらのあなで買えばクリエイターの支援につながる」という仕組みも構築していきたいという。また、通販サイトにおいては、玩具やグッズなど、これまであまり取り扱いのなかったジャンルの商品も増やしていく予定だ。
今後の店舗が果たす役割については「新しい作品を発見してもらうための場所として活用していきたい。また、イラスト展や声優のイベントなど、コロナ禍が収束すれば『リアルな体験ができる場所』として店舗の価値は高いので、通販とうまくつなげていきたい」(同)という。
SNSマーケが定着
大網
フィギュア商品や玩具を取り扱う大網の2021年5月期の通販事業の売上高は前年比約15%増の200億円で、大幅な増収となった。コロナ禍で在宅需要が増加したことに加え、越境ECに関しても訪日できなかった海外顧客の需要が通販に移行。プラモデルやフィギュアといったホビー系のEC市場の過熱ぶりをそのまま反映した結果となった。
とりわけ、コロナ禍では動画サービスが充実したこともあり、『鬼滅の刃』に代表されるようなメガヒットが生まれ、アニメ作品の注目が高まったことも大きな追い風となった。
元々、フィギュア類は高額であり、コアファンが中心の商材だったが、前述の「鬼滅の刃」の人気を契機にライトファンが増加。メーカー側も3000円前後の価格帯で、初心者が集めやすいフィギュアシリーズを企画していったことで、需要が伸びたという。
コロナ禍でECへの集客を上手くつなげたのは、専任の部署も設けているSNSの存在だった。このコロナ禍で、同社のSNSのフォロワーの伸びが一気に加速したという。
特に海外の英語版ツイッターについては、想定よりも早いスピードで5万フォロワー越えを果たしている。英語向けはコミュニティを重視し、購入者がつぶやいている感想などの情報を拾ってリツィートする作業を小まめに行ったことが奏功した。
SNSで心がけていることは毎日、最新の情報を発信すること。アカウントについても発信内容に応じて複数あり、ツイッターでは「新商品」のほか、同社の独自キャラクターである「あみこ」や、「実店舗」、「韓国」といった形でそれぞれのアカウントを運営。そのほか、フェイスブック、インスタグラムも運営しており、フランクな語り口から公式情報まで、発信する内容に緩急をつけることでその時々のフォロワーの求めに対応している。
関連して、同社では秋葉原に2つの実店舗を持っているが、コロナ禍に伴い、3密となる大がかりなイベント開催は控えていた。その代替として、ウェブ上でのファンとの交流企画を強化。
ツイッターを使った企画としては、イラスト作家のサイン色紙のプレゼント企画などがあり、盛況だったという。また、実店舗で取り扱っている限定商品を、EC向けに割り振ることも実施。同社の限定商品はメーカーとのコラボで企画しているものだが、これについてはファンからの支持が高いことから、継続して力を入れるポイントと見ている。「当社独自の特典、あるいは当社でしか買えない流通商品は力を入れていく。『せっかくまとめて買うならあみあみで』ということも定着させたい」(同社)とした。
物流への投資は今後の課題
同社の場合、通販をメインの販路とはしているものの、やはり秋葉原に構える実店舗の存在は大きく、特に前期については”鬼滅ブーム”に伴ってテレビの取材を受ける場としても機能した。
加えて、ホビー系や声優といった著名なユーチューバーからの引き合いも多く、同社の実店舗を舞台に撮影された番組が数十万再生を記録したことで、重要な情報発信拠点としての効果が得られたとしている。「やはり実店舗は”画が映える”ので、ブランディング面で重要。依頼があれば断らずできるだけ対応しており、それが集客につながっている」(同)とする。
なお、今期の通販売上高については前年比18%増の240億円を計画。予約販売の商品の先行受注数が順調に伸びていることに加え、引き続き、コロナ禍でのホビー商品の需要が拡大することを見込んでいる。
課題は取扱量の拡大に伴う物流設備の強化で、倉庫の拡張などに向けた投資も検討する。越境ECに関しても、昨年は輸送インフラが一部で停止したこともあり、独自でコンテナサービスを探すなどの場面もあった。引き続き、配送手段の確保を優先課題としていく。
また、昨今はトレーディングカードをはじめ、投機目的でコレクタブル商品を購入するケースが散見されるようにもなっている。それに伴って、転売対策は避けられない課題となり、同社でも今後は人気商品に限っては抽選販売も検討するなど対応を迫られている。
急速な通販シフトに成果
虎の穴
漫画や同人誌、アニメグッズなどを販売する虎の穴では、コロナ禍による購買行動の変化を受けて、主力事業として展開していた店舗事業「とらのあな」を短期間で縮小し、オンライン事業主体へと切り替えた。
同社の親会社である、ユメノソラホールディングスの鮎澤慎二郎取締役は、「昨年4月の緊急事態宣言の発令を受けて、(旗艦店のある)秋葉原は人が数えるほどしかいなくなってしまった。現在はその頃に比べれば戻ってきてはいるが、一昨年に比べると40%ほど客数が減っている」と明かす。特に、秋葉原店はインバウンド需要が大きかったこともあり、大きな打撃を受けているという。
コロナ禍を受けて同社では、ネット通販へのシフトを決めた。店舗数は、2年前は26店舗だったが、現在は10店舗まで絞っている(書店併設の「出張所」は除く)。そもそも「通販の強化は課題となっており、コロナ禍の1年ほど前から準備は進めていた。2017年からはシステムも内製化しているので、エンジニアの募集も積極的にかけていた」(鮎澤取締役)。コロナ禍が通販へのシフトを後押ししたかっこうだ。
国内で新型コロナウイルスが大きな問題となった昨年2月は、旧正月でもあることから、本来は中国からのインバウンド需要が高まる時期だった。「インバウンド需要が見込めなくなっただけではなく、このまま新型コロナが全国に広がったら『店舗をどうするか』を真剣に考えなければいけないという危機感が生まれた。『客数が前年同月比でこれだけ減ったら判断しよう』という方向性は決めていたので、そのタイミングが緊急事態宣言の出た4月であったということ」(同)。
事業横断型のオンラインサービス開発組織として、ユメノソラホールディングスの子会社という形で「虎の穴ラボ」を設立。エンジニア、アナリスト、マーケター等を内製化することで、KPIの可視化や開発スピードの促進と柔軟化するのが使命だ。虎の穴は小売り企業のため、エンジニアを採用する場合、雇用契約や福利厚生の部分でのズレが生じていたという。例えば、エンジニアはリモートワークが前提となるが、虎の穴では全員がリモートワークをするのは難しい。そういった問題を解決するために新会社を作ったわけだ。
鮎澤取締役は「開発組織の設置で、会社の文化が変わってきた」と成果を口にする。「これまでは書店の売り場で顧客にどう商品を見せるか、どうやって本を手に取ってもらうかが大事で、通販ならページの作り込みに注力していた。今は『いかに顧客にリーチしていくか』『SNSからどうやって流入させるか』『どこで離脱しているのか』というマーケティング的な視点から、効率的に顧客にアプローチできるようになってきた。通販は商品を必要なユーザーに届けることが重要なので、そういった面での改善が進んだ」(同)。
具体的には、同社の場合、店舗の顧客は男性中心だが、通販サイト「とらのあな通信販売」の利用者は女性が目立つ。コロナ禍以降は女性の利用者が増えており、以前は女性比率が6割弱だったものが、8割程度まで伸びている。『鬼滅の刃』『呪術廻戦』といった大ヒット作の影響もあり、通販事業において女性向け同人誌の流通額は100億円を超えた。女性向け同人誌の場合、「カップリング」(漫画やアニメなどにおけるキャラクター同士の恋愛関係)が重要なことから、カップリング検索機能を強化。ダイレクトメール(DM)もビジュアル面を強化したことで、開封率や購入率が大きく伸びている。
カップリングに関しては、「●● △△ 同人誌」など、キャラクター名で検索した際、同社通販サイトが表示されることが多くなったことから、グーグルからの流入も増えたという。鮎澤取締役は「今までは、同人誌を違法にアップロードしている海賊版サイトが検索上位に来ることもあったが、今は当社サイトが上位に来ることも多い。海賊版は『欲しい物が手に入らないから利用する』という人が一定数いるのは事実なので、検索すればきちんと正規サイトにたどりつける環境を整えることに注力してきた」と話す。
急速な通販へのシフトを進めた虎の穴だが、2021年6月期の売上高は、ほぼ前年同期並みで推移したという。鮎澤取締役は「思っていた以上に顧客が通販に流れてくれたが、それだけでは店舗の目減りはカバーできなかった。クリエイター支援プラットフォームである『ファンティア』が大きく伸びたことが非常に大きかった」と語る。21年6月期の通販売上高は前期比約18%増、ファンティアの売上高は同158%増で、両事業を合算したオンライン事業の売上高は200億円以上に達した。
鮎澤取締役は「クリエイターの作った作品をリアル・ネット問わず、ユーザーに届けていくためのプラットフォームとして、通販・ファンティアを活用していきたい」と話す。「ファンティアはクリエイターとファンがイコールでつながっているサービス。今後は物販でもつなげていきたいと考えている」。同人誌・商業誌・メディアといった、これまでの媒体を軸とした切り口ではなく、よりクリエイターを軸とした見せ方をしていくことで、「とらのあなで買えばクリエイターの支援につながる」という仕組みも構築していきたいという。また、通販サイトにおいては、玩具やグッズなど、これまであまり取り扱いのなかったジャンルの商品も増やしていく予定だ。
今後の店舗が果たす役割については「新しい作品を発見してもらうための場所として活用していきたい。また、イラスト展や声優のイベントなど、コロナ禍が収束すれば『リアルな体験ができる場所』として店舗の価値は高いので、通販とうまくつなげていきたい」(同)という。
SNSマーケが定着
大網
フィギュア商品や玩具を取り扱う大網の2021年5月期の通販事業の売上高は前年比約15%増の200億円で、大幅な増収となった。コロナ禍で在宅需要が増加したことに加え、越境ECに関しても訪日できなかった海外顧客の需要が通販に移行。プラモデルやフィギュアといったホビー系のEC市場の過熱ぶりをそのまま反映した結果となった。
とりわけ、コロナ禍では動画サービスが充実したこともあり、『鬼滅の刃』に代表されるようなメガヒットが生まれ、アニメ作品の注目が高まったことも大きな追い風となった。
元々、フィギュア類は高額であり、コアファンが中心の商材だったが、前述の「鬼滅の刃」の人気を契機にライトファンが増加。メーカー側も3000円前後の価格帯で、初心者が集めやすいフィギュアシリーズを企画していったことで、需要が伸びたという。
コロナ禍でECへの集客を上手くつなげたのは、専任の部署も設けているSNSの存在だった。このコロナ禍で、同社のSNSのフォロワーの伸びが一気に加速したという。
特に海外の英語版ツイッターについては、想定よりも早いスピードで5万フォロワー越えを果たしている。英語向けはコミュニティを重視し、購入者がつぶやいている感想などの情報を拾ってリツィートする作業を小まめに行ったことが奏功した。
SNSで心がけていることは毎日、最新の情報を発信すること。アカウントについても発信内容に応じて複数あり、ツイッターでは「新商品」のほか、同社の独自キャラクターである「あみこ」や、「実店舗」、「韓国」といった形でそれぞれのアカウントを運営。そのほか、フェイスブック、インスタグラムも運営しており、フランクな語り口から公式情報まで、発信する内容に緩急をつけることでその時々のフォロワーの求めに対応している。
関連して、同社では秋葉原に2つの実店舗を持っているが、コロナ禍に伴い、3密となる大がかりなイベント開催は控えていた。その代替として、ウェブ上でのファンとの交流企画を強化。
ツイッターを使った企画としては、イラスト作家のサイン色紙のプレゼント企画などがあり、盛況だったという。また、実店舗で取り扱っている限定商品を、EC向けに割り振ることも実施。同社の限定商品はメーカーとのコラボで企画しているものだが、これについてはファンからの支持が高いことから、継続して力を入れるポイントと見ている。「当社独自の特典、あるいは当社でしか買えない流通商品は力を入れていく。『せっかくまとめて買うならあみあみで』ということも定着させたい」(同社)とした。
物流への投資は今後の課題
同社の場合、通販をメインの販路とはしているものの、やはり秋葉原に構える実店舗の存在は大きく、特に前期については”鬼滅ブーム”に伴ってテレビの取材を受ける場としても機能した。
加えて、ホビー系や声優といった著名なユーチューバーからの引き合いも多く、同社の実店舗を舞台に撮影された番組が数十万再生を記録したことで、重要な情報発信拠点としての効果が得られたとしている。「やはり実店舗は”画が映える”ので、ブランディング面で重要。依頼があれば断らずできるだけ対応しており、それが集客につながっている」(同)とする。
なお、今期の通販売上高については前年比18%増の240億円を計画。予約販売の商品の先行受注数が順調に伸びていることに加え、引き続き、コロナ禍でのホビー商品の需要が拡大することを見込んでいる。
課題は取扱量の拡大に伴う物流設備の強化で、倉庫の拡張などに向けた投資も検討する。越境ECに関しても、昨年は輸送インフラが一部で停止したこともあり、独自でコンテナサービスを探すなどの場面もあった。引き続き、配送手段の確保を優先課題としていく。
また、昨今はトレーディングカードをはじめ、投機目的でコレクタブル商品を購入するケースが散見されるようにもなっている。それに伴って、転売対策は避けられない課題となり、同社でも今後は人気商品に限っては抽選販売も検討するなど対応を迫られている。