楽天グループは4月28日、日本郵政子会社の日本郵便との合弁で、物流事業を手掛ける新会社を設立すると発表した。新会社では共同の物流拠点の構築、共同の配送システム及び受取サービスの構築、物流センター「楽天フルフィルメントセンター(RFC)」の利用拡大と日本郵便のゆうパック等の利用拡大に向けた取り組みを進める。
新会社の名称は「JP楽天ロジスティクス」。社長には、日本郵便衣川和秀社長が就く。楽天の物流センターを新会社に承継させた上で、楽天と日本郵便が出資。出資比率は楽天が49・9%、日本郵便が50・1%となる。国内の物流環境の健全化を持続可能な社会の実現に貢献するのが事業理念となる。
同社では既存8拠点のほか、2023年までに開設を予定している福岡・八尾・多摩の3拠点を含めた11拠点を新会社に分割する。楽天の物流拠点を日本郵便の配送網に組み入れることで、シームレスで効率の良い物流ネットワークを構築する。
22年度末までに9施設の開設を見込んでおり、23年度末には11拠点となる。24年度以降は新規で共同の物流施設の構築を予定しており、22年度は2億個、25年度は3~5億個の取扱荷量となる見込み。共同拠点では、楽天が構築してきた拠点同様に、省人化・自動化されたものとする。新たな物流デジタルトランスフォーメーション(DX)プラットフォームの構築も目指す。まとめて1回で受け取りやすくするなど、顧客満足度の向上を図るほか、荷主向けには、出荷キャパシティー拡大や、サービスレベル向上による顧客育成、物流コストの最適化といったメリットを提供する。将来的には他のネット販売事業者や配送事業者にもプラットフォームを開放する予定。
現在はRFCから出荷された商品は、集荷拠点となる郵便局に持ち込まれてから、全国の郵便局に発送される形だが、今後は拠点への持ち込みを省略して、直行便のトラックを出すといったことが可能になるという。そのため、物流の効率化やリードタイム短縮が見込める。
現在は定時運行型の固定ネットワークで物流を運用しているが、今後は差し出しデータの分析などを元にした「リアルタイムダイナミックルーティング」により、その時々で最も効率的な運送便の設定が可能になる。最終的には、全国的な物流の効率化を図る。
日本郵便の諫山親取締役副社長(
写真(右))は「商品の保管から配達まで、ネット販売に関連した物流のサプライチェーン全体を、リアルとデジタルの両面から一本でつなげ、効率的で利便性の高い物流DXプラットフォームを構築していく。また、新会社を通じて新たな社会インフラとしてのオープンプラットフォームを作り上げていきたい」と新会社設立の目的を述べた。
楽天の小森紀昭執行役員(
写真(左))は「両社で物流センターを運営した方が、日本郵便の配送ネットワークとの連携も含めて、オペレーションが円滑に進むと考えた」と事業承継の理由を説明。「都市圏においては最短で注文当日での受け取りを担保しながら、欲しいときにいつでも受け取れる、柔軟な配送の仕組みを作っていきたい」とした。
また、同日には物流事業以外における日本郵政グループと楽天グループの業務提携の進捗状況が説明された。ネット販売関連では、楽天が運営するサイト内での日本郵便が取り扱う商品の販売に関する協議・検討や、郵便局内での楽天市場の販売商品の注文申込みの受付けに関する協議・検討を進めているという。
新会社の名称は「JP楽天ロジスティクス」。社長には、日本郵便衣川和秀社長が就く。楽天の物流センターを新会社に承継させた上で、楽天と日本郵便が出資。出資比率は楽天が49・9%、日本郵便が50・1%となる。国内の物流環境の健全化を持続可能な社会の実現に貢献するのが事業理念となる。
同社では既存8拠点のほか、2023年までに開設を予定している福岡・八尾・多摩の3拠点を含めた11拠点を新会社に分割する。楽天の物流拠点を日本郵便の配送網に組み入れることで、シームレスで効率の良い物流ネットワークを構築する。
22年度末までに9施設の開設を見込んでおり、23年度末には11拠点となる。24年度以降は新規で共同の物流施設の構築を予定しており、22年度は2億個、25年度は3~5億個の取扱荷量となる見込み。共同拠点では、楽天が構築してきた拠点同様に、省人化・自動化されたものとする。新たな物流デジタルトランスフォーメーション(DX)プラットフォームの構築も目指す。まとめて1回で受け取りやすくするなど、顧客満足度の向上を図るほか、荷主向けには、出荷キャパシティー拡大や、サービスレベル向上による顧客育成、物流コストの最適化といったメリットを提供する。将来的には他のネット販売事業者や配送事業者にもプラットフォームを開放する予定。
現在はRFCから出荷された商品は、集荷拠点となる郵便局に持ち込まれてから、全国の郵便局に発送される形だが、今後は拠点への持ち込みを省略して、直行便のトラックを出すといったことが可能になるという。そのため、物流の効率化やリードタイム短縮が見込める。
現在は定時運行型の固定ネットワークで物流を運用しているが、今後は差し出しデータの分析などを元にした「リアルタイムダイナミックルーティング」により、その時々で最も効率的な運送便の設定が可能になる。最終的には、全国的な物流の効率化を図る。
日本郵便の諫山親取締役副社長(写真(右))は「商品の保管から配達まで、ネット販売に関連した物流のサプライチェーン全体を、リアルとデジタルの両面から一本でつなげ、効率的で利便性の高い物流DXプラットフォームを構築していく。また、新会社を通じて新たな社会インフラとしてのオープンプラットフォームを作り上げていきたい」と新会社設立の目的を述べた。
楽天の小森紀昭執行役員(写真(左))は「両社で物流センターを運営した方が、日本郵便の配送ネットワークとの連携も含めて、オペレーションが円滑に進むと考えた」と事業承継の理由を説明。「都市圏においては最短で注文当日での受け取りを担保しながら、欲しいときにいつでも受け取れる、柔軟な配送の仕組みを作っていきたい」とした。
また、同日には物流事業以外における日本郵政グループと楽天グループの業務提携の進捗状況が説明された。ネット販売関連では、楽天が運営するサイト内での日本郵便が取り扱う商品の販売に関する協議・検討や、郵便局内での楽天市場の販売商品の注文申込みの受付けに関する協議・検討を進めているという。