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同社ではネット専用部門としてネット企画室、大きいサイズファッションネット販売のミン、ブランド品ネット販売のアイシーネット、輸入雑貨ネット販売の丸長の4部門を設けているが、ジーラを扱う第7企画室と新規部門を追加。カタログからネット販売への以降を進める。
同社の安野清社長は「(ジーラは)カタログとネットを双方扱うと中途半端になってしまうので、カタログを廃止して専門性を高めるとともに、ネット販売のスキルを上げたい」とカタログを廃止する理由を説明する。
同社では昨年1月、20~30代女性向け通販ブランファッションブランドを「リュリュ」から「ジーラ」に変えた。同時に、通販サイトを他社ブランド商品も取り扱う仮想モール「リュリュモール」へと刷新し、ジーラはリュリュモールにおける1ショップとなったほか、ゾゾが運営するファッション通販サイト「ゾゾタウン」にも出店している。カタログを廃止することで「一時的に売り上げが低下するだろうが、ネット販売に注力することで回復基調に向かうだろう」(宮下正義取締役執行役員経営企画室長)とする。
主力の総合通販事業においては、ネット販売において過度なセール依存によりマイナス成長となっていたが、中高年女性向けファッションを扱う「ベルーナ」を中心に改善に取り組み、受注単価が大幅に向上する見込み。また、メンズ向けの強化や、新聞紙面広告や無料カタログ、テレビ関連など、露出する媒体を増やしたことなどにより、新規顧客の獲得効率を高めるパターン作りに成功したことから、効率も改善している。リュリュモールについては、コロナ禍を受けた”巣ごもり需要”もあり、計画を上回るペースで流通額を伸ばしている。
同事業においては、サイズ展開・色展開を減らしたほか、ネット販売で「売れるので残すべき在庫」「売れないので残さない在庫」など予測精度を高めたことにより、原価率低減と在庫回転数の抑制を実現した。
10月にはファッション通販サイト「神戸レタス」を運営するマキシムの買収を発表。宮下取締役は「ネット販売強化に向けて、すでにネット販売市場で実績を挙げている会社にグループ入りしてもらい、連携することでシナジーを出していきたい」としている。※追記:11月24日に子会社化の中止が発表された。
また、コロナ禍を受けてナース関連事業が好調に推移している。「カタログもネット販売も好調だが、ネットを中心に新規顧客を獲得している。仮想モールの店舗も好調で、今期は看護師以外の顧客も増えている」(安野雄一朗取締役専務執行役員)という。