前号に続き、ベルーナの安野清社長に専門通販事業や店舗販売事業の戦略などを聞いた。
◇
-――リュリュモールに対する出店者からの声は。
「アパレル企業の場合、既存の仮想モールは伸び率が鈍化しており、頭打ち感が出ているようだ。リュリュモールはまだ規模は小さいが勢いがあるという点を評価してもらっている」
――リュリュモールの流通額目標は。
「前期は約30億円だが、今期は50億円を目標としている。ただ、今は成長速度をトップスピードに乗せるための準備段階。焦らずに着実に進めていきたい。」
――システムは外注なのか。
「そうだ。ただ、モールのシステムは通販の基幹システムとは全く違うので難しい部分があった。当初の問題は解決しているし、改修も継続している」
――専門通販事業においては、化粧品のオージオは引き続き好調だった。
「前期比約19%増の108億8900万円だった(編注‥海外子会社を連結した数字)。今期も2桁成長を見込んでいる。ネット販売も好調に推移している。国内向けで100億円、海外で20~30億円程度というイメージだ。海外についてはマーケットの大きい中国・香港に力を入れる」
――海外事業は通販が中心なのか。
「台湾に関しては通販が50%、店舗向け卸が50%だ。海外はこのビジネスモデルがいいのではないかと思っている。台湾はオールインワン化粧品の『なちゅライフ』が中心となっている」
――海外での宣伝はどのように行っているのか。
「テレビCM中心だ。中国向けについては日本からの越境ECが中心だが、タイミングをみて現地での販売に切り替えたい」
――健康食品のリフレの売上高は前期比微減の45億5400万円となった。
「前期は送料値上げが響いた。ただ、今期は成長できるのではないかと思っている。現在、オージオとリフレの合計で150億円だが、今期からの3年間で両社の合計売上高を200億円にしたい。オージオで健康食品を、リフレで化粧品を販売していくようなことも考えたい。リフレらしい化粧品を開発していく。競合は化粧品と健康食品を同じ会社で販売しているケースが多いので、オージオとリフレの連合軍で強みを発揮し、成長性をキープしていきたい」
――コロナ禍は今後の店舗戦略にどのような影響を与えそうか。
「特に無い。粛々と進めていくだけだ。ただ、収益性を優先した上での出店戦略を進めていく。今期のアパレル店舗については8店舗程度の出店を計画している。100店舗で売上高100億円、営業利益率は6%確保するという目標も変えていない」
――新型コロナの影響での閉店はないのか。
「それはない。コロナ禍は関係なく、スクラップ&ビルドは行っている。要は利益率6%を確保できるかどうかだ」
――今後の海外事業について。
「ホテルを3カ所で展開している。1カ所を建設中だ。化粧品は中国や台湾で取り組んでいるほか、ナース向け事業においては、シンガポールで医療機関向けに人材の紹介・派遣を行うジョブスタジオを1月に買収した。私も海外子会社やホテルの支配人と定期的にビデオ会議を行っている」
――コロナ禍は今後の社会をどう変えると思うか。
「通販に関しては、ネット販売は間違いなく伸びるので、そこにどう取り組むかだろう」(おわり)
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-――リュリュモールに対する出店者からの声は。
「アパレル企業の場合、既存の仮想モールは伸び率が鈍化しており、頭打ち感が出ているようだ。リュリュモールはまだ規模は小さいが勢いがあるという点を評価してもらっている」
――リュリュモールの流通額目標は。
「前期は約30億円だが、今期は50億円を目標としている。ただ、今は成長速度をトップスピードに乗せるための準備段階。焦らずに着実に進めていきたい。」
――システムは外注なのか。
「そうだ。ただ、モールのシステムは通販の基幹システムとは全く違うので難しい部分があった。当初の問題は解決しているし、改修も継続している」
――専門通販事業においては、化粧品のオージオは引き続き好調だった。
「前期比約19%増の108億8900万円だった(編注‥海外子会社を連結した数字)。今期も2桁成長を見込んでいる。ネット販売も好調に推移している。国内向けで100億円、海外で20~30億円程度というイメージだ。海外についてはマーケットの大きい中国・香港に力を入れる」
――海外事業は通販が中心なのか。
「台湾に関しては通販が50%、店舗向け卸が50%だ。海外はこのビジネスモデルがいいのではないかと思っている。台湾はオールインワン化粧品の『なちゅライフ』が中心となっている」
――海外での宣伝はどのように行っているのか。
「テレビCM中心だ。中国向けについては日本からの越境ECが中心だが、タイミングをみて現地での販売に切り替えたい」
――健康食品のリフレの売上高は前期比微減の45億5400万円となった。
「前期は送料値上げが響いた。ただ、今期は成長できるのではないかと思っている。現在、オージオとリフレの合計で150億円だが、今期からの3年間で両社の合計売上高を200億円にしたい。オージオで健康食品を、リフレで化粧品を販売していくようなことも考えたい。リフレらしい化粧品を開発していく。競合は化粧品と健康食品を同じ会社で販売しているケースが多いので、オージオとリフレの連合軍で強みを発揮し、成長性をキープしていきたい」
――コロナ禍は今後の店舗戦略にどのような影響を与えそうか。
「特に無い。粛々と進めていくだけだ。ただ、収益性を優先した上での出店戦略を進めていく。今期のアパレル店舗については8店舗程度の出店を計画している。100店舗で売上高100億円、営業利益率は6%確保するという目標も変えていない」
――新型コロナの影響での閉店はないのか。
「それはない。コロナ禍は関係なく、スクラップ&ビルドは行っている。要は利益率6%を確保できるかどうかだ」
――今後の海外事業について。
「ホテルを3カ所で展開している。1カ所を建設中だ。化粧品は中国や台湾で取り組んでいるほか、ナース向け事業においては、シンガポールで医療機関向けに人材の紹介・派遣を行うジョブスタジオを1月に買収した。私も海外子会社やホテルの支配人と定期的にビデオ会議を行っている」
――コロナ禍は今後の社会をどう変えると思うか。
「通販に関しては、ネット販売は間違いなく伸びるので、そこにどう取り組むかだろう」(おわり)