前号に続き、ベルーナの安野清社長に今後のネット販売戦略などを聞いた。
◇
――前期の総合通販事業におけるネット販売への取り組みは。
「『ベルーナネット』と『リュリュモール』の2サイトを構えている。総合通販のネット販売事業については、前期比4%減の134億円となったが、これはリュリュモールの立ち上げに苦戦したことが大きい。ベルーナネットについては昨年も2桁増収を達成している。『セール依存からの脱却』をテーマに、しっかりと粗利を確保した中で成長を遂げており、今期も好調だ。コロナ禍による追い風だけではなく、実力で伸びている部分もある。リュリュモールに関しては、立ち上げ時にシステムトラブルがあり、売り上げを戻すまで時間を要してしまった。不具合解消などシステムを継続的に改修しながら、出店者数を増やしている。そんな中で、モールとして何を強みにしていくべきか、試行錯誤している状況だ」
――若年層向けブランド『ジーラ』の前期売上高は、前期比39%減の30億8300万円と苦戦した。
「一昨年までは『リュリュネット』として自社販売のみを手掛けてきたわけだが、流通額はその時の60~70%程度まで下がってしまった。ただ、試行錯誤を続ける中で『こういう形なら行けるのではないか』という部分が見えてきたので、今期はベルーナネットよりもリュリュモールの方が伸び率は大きく、前年同期比50%増の成長を続けている。ここから巡航速度に乗れるかというタイミングだ。ただ、リュリュモールに関しては”巣ごもり需要”がどの程度影響しているのか分析しきれていないので、秋冬商戦が大事になる」
――リュリュモールではどんなことに注力しているのか。
「サイトの使い勝手はシステムに依存するので、ここでのトラブルが出遅れの大きな要因だ。ここはキャッチアップできたので、60~70点はつけられる。商品については、モールとしての強みを作らなければいけないが、ユーザー誰もが認識できるような強みでなければいけないわけで、まだそのステージには達していない。どんな取り組みをすればどれくらいレスポンスがあるのか、試行錯誤を繰り返している」
――若年女性向けアパレルは競争が激しい分野だ。
「『らしさ』は強引に作り出すものではない。いろいろなことをやってみてヒットする形を認識できるようにしていく。そのためにも、いろいろな商材を売ってみたり、出店者を増やしてみたり、試行錯誤を続けていく。ただ、無理に出店者数を増やすつもりはない」
――出店者数は。
「現在47程度だ。オープン時は32程度だった。今はまだ出店者を大幅に増やすための基盤が完成していない状況だ。ボリュームではなく特徴が大事なので、そこを打ち出せるかどうかがキーポイントになる」
――リュリュモールの顧客層は。
「旧リュリュのユーザーが多いので、40代女性が中心だ。今後は新規が増えるにつれて年齢層は下がってくると思う。新規は30代女性が多いことも踏まえて、どのように強みを作っていくかが大事だ。他のモールにはない品揃えで強みを出したい」
――自社の若年層女性向けブランドとなるジーラに関しては。
「今はネットで売れる商品を作るための移行期にある。そこができればリュリュモールでも売れるようになってくるだろう」
――ジーラの売上高は。
「前期はリュリュモールが苦戦したこともあり、前期比39%減の30億8300万円だった。今期のリュリュモールは好調に推移するだろうが、その中でどれだけ売れるか、ジーラの実力が見えてくると思う」(つづく)
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――前期の総合通販事業におけるネット販売への取り組みは。
「『ベルーナネット』と『リュリュモール』の2サイトを構えている。総合通販のネット販売事業については、前期比4%減の134億円となったが、これはリュリュモールの立ち上げに苦戦したことが大きい。ベルーナネットについては昨年も2桁増収を達成している。『セール依存からの脱却』をテーマに、しっかりと粗利を確保した中で成長を遂げており、今期も好調だ。コロナ禍による追い風だけではなく、実力で伸びている部分もある。リュリュモールに関しては、立ち上げ時にシステムトラブルがあり、売り上げを戻すまで時間を要してしまった。不具合解消などシステムを継続的に改修しながら、出店者数を増やしている。そんな中で、モールとして何を強みにしていくべきか、試行錯誤している状況だ」
――若年層向けブランド『ジーラ』の前期売上高は、前期比39%減の30億8300万円と苦戦した。
「一昨年までは『リュリュネット』として自社販売のみを手掛けてきたわけだが、流通額はその時の60~70%程度まで下がってしまった。ただ、試行錯誤を続ける中で『こういう形なら行けるのではないか』という部分が見えてきたので、今期はベルーナネットよりもリュリュモールの方が伸び率は大きく、前年同期比50%増の成長を続けている。ここから巡航速度に乗れるかというタイミングだ。ただ、リュリュモールに関しては”巣ごもり需要”がどの程度影響しているのか分析しきれていないので、秋冬商戦が大事になる」
――リュリュモールではどんなことに注力しているのか。
「サイトの使い勝手はシステムに依存するので、ここでのトラブルが出遅れの大きな要因だ。ここはキャッチアップできたので、60~70点はつけられる。商品については、モールとしての強みを作らなければいけないが、ユーザー誰もが認識できるような強みでなければいけないわけで、まだそのステージには達していない。どんな取り組みをすればどれくらいレスポンスがあるのか、試行錯誤を繰り返している」
――若年女性向けアパレルは競争が激しい分野だ。
「『らしさ』は強引に作り出すものではない。いろいろなことをやってみてヒットする形を認識できるようにしていく。そのためにも、いろいろな商材を売ってみたり、出店者を増やしてみたり、試行錯誤を続けていく。ただ、無理に出店者数を増やすつもりはない」
――出店者数は。
「現在47程度だ。オープン時は32程度だった。今はまだ出店者を大幅に増やすための基盤が完成していない状況だ。ボリュームではなく特徴が大事なので、そこを打ち出せるかどうかがキーポイントになる」
――リュリュモールの顧客層は。
「旧リュリュのユーザーが多いので、40代女性が中心だ。今後は新規が増えるにつれて年齢層は下がってくると思う。新規は30代女性が多いことも踏まえて、どのように強みを作っていくかが大事だ。他のモールにはない品揃えで強みを出したい」
――自社の若年層女性向けブランドとなるジーラに関しては。
「今はネットで売れる商品を作るための移行期にある。そこができればリュリュモールでも売れるようになってくるだろう」
――ジーラの売上高は。
「前期はリュリュモールが苦戦したこともあり、前期比39%減の30億8300万円だった。今期のリュリュモールは好調に推移するだろうが、その中でどれだけ売れるか、ジーラの実力が見えてくると思う」(つづく)