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2017年11月 9日 13:29
自社通販サイトではベビー・マタニティ関連商品など約500アイテムを展開。特に売れ筋となっているのは、電動タイプの鼻吸い器や、さく乳器といった便利グッズ。比較的高単価で、ドラッグストアなどリアルの量販店などでは展開しにくい商材が好調なようで、そのほかにもおしり拭きや調乳用純水がケース単位で出ている。立ち上がりについては「初月としては計画していたものよりも大きくプラスになった」(同社)とする。
集客では情報サイトの「ピジョンインフォ」やSNSを通じたアプローチを行っている。インスタグラムについては5万近いフォローワーを抱えており、商品案内をはじめ今回のサイト開設も告知したことでECへの流入効果が見られている。
加えて、リアルでの接点づくりも進めており、ショールームで新商品の紹介をはじめ、助産師による出産などに関わるセミナーも開催。必要に応じてクーポン配布のほか、今後はマタニティインナーも取り扱っていることから試着体験のイベント開催も検討していく。
また、動画コンテンツの拡充も計画。ベビーカーの畳み方や抱っこ紐の着用方法など、使い方に解説が必要な商品については動画でフォローしていき、通販サイト内で訴求していく。
なお、同社では出産前後の母親層が顧客として多いが、現在は妊娠初期や妊活中といった、より早い段階にいる顧客の開拓を図っている。通販事業についてはそのフックとなることも期待。その一環として、通販限定のサプリメントも発売した。妊娠準備期から摂取できるもので、より幅広い顧客にアプローチできるという。複数のサプリを1日分にして個包装しており、定期購入にもマッチした通販向けの商品であることから、継続的な需要を開拓していく。
通販向け商品の開発について、今後はギフト用のセット品も強化していく。出産準備品としてまとめたものや、祖父母からの孫向け、友人からの贈り物など、様々な組み合わせバリエーションを検討。「当社は細かい商品が多く、今までギフトセットでの需要が取り切れていなかった。今の販路から顧客を取るよりかは、まだ、向き合えていないような需要に行きたい」(同)とした。
中長期的にEC化率10%前後へ
なお、元々、同社では他社商品なども取り扱うベビー・マタニティ用品の仮想モールを運営していたが、当時はEC化率がそこまで高くなかったこともあり、サービスを終了。その後、デバイスの進化もあって妊娠・育児中の母親が気軽にECを利用できる環境になったことから、通販への再参入を決めたという。
現在、同社では日本国内が約6%のEC化率となっており、今後は中長期的に10%前後まで引き上げる計画。