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本村社長は1980年に入社し、一度退社した経歴を持つ。「離れて初めて佐川の素晴らしや団結力の強さに気づいた」とし、「その経験を活かして課題の改善を図っていきたい」と述べている。
会見では親会社のSGホールディングスの中期経営計画の第2段階において佐川急便が担っている事項に関し説明し、同時に重点施策として行っている事業なども披露。グループを横断して強化している人員などを活かした既存・新規の事業展開、ネットワークという経営資源を拡大しての事業展開、ITやAIによる効率化、社会を考える物流などを上げた。
このうちネットワークの拡大では、来年2月に東京・新砂で竣工予定の大型物流拠点における宅配便の中継センターが稼働することにより取扱量が最大16%拡大できるとした。同拠点ではグループ会社の佐川グローバルロジスティクスが最新鋭の機器を導入してフルフィルメントセンターとして機能させ通販企業向けに提供する予定とも明かした。
AIやIT、ビックデータによる効率化は、住所情報などを細部化して配送などに有効活用したり、各種の自動化や仕分け状況の改善を図ることにより構内作業時間の短縮などにつなげていく考え。
また働き方改革への対応と人員確保の強化は、パートナー企業を含めて取り組んでいるとし、2019度以降も引き続き重点的に行っていくとしている。
質疑応答では、適正収受についての考えを求められたのに対し、「値上げありきでなく、お客様に丁寧に説明する。年間の数量計画などを伺い、人的要素、取り巻く環境、燃料費など勘案して行っていく。ECの伸長で増加している荷物についても広げていきたい。社員を増やしたり、パートナー企業などへお願いなどもしている」と答えた。また通販(EC)事業者への要望を聞かれると、「要望というよりも、不在なくす取り組みを一緒に」として時間指定した際に不在があるなどで再配達が発生していることを抑制する取り組みを通販企業とともに取り組みたいとの考えを明かした。