ベルーナ3カ年計画 22年3月期見込み連結売上高2200億円へ、総合通販は微増
ベルーナは5月24日、2020年3月期から22年3月期まで3カ年の経営計画(第4次経営計画)を発表した。主力の総合通販事業の売上高は微増にとどまるものの、専門通販事業や店舗事業の拡大を見込んでおり、最終年度の売上高は2200億円(19年3月期は1776億円)、営業利益は200億円(同120億円)を計画。19年3月期の連結営業利益に占める総合通販事業の営業利益は約32%だが、22年3月期は約24%を予想しており、総合通販への依存度を下げたい考えだ。
総合通販事業の22年3月期売上高は、19年3月期比で4・5%増の811億1000万円、営業利益は同25・5%増の47億8000万円を見込む。20年3月期は宅配便、送料、印刷用紙の値上げにより、売上高は同5・3%減の735億3000万円、営業利益は同23・9%減の29億円を計画する。安野清社長は「運賃と用紙の値上げでカタログ発行部数が減少する」と減収減益となる理由を説明。目標としていた、同事業売上高1000億円については達成を先送りし、第5次経営計画で目指すとした。
今後のカタログ販売については「メンズやインナー、シューズなど好調な分野を強化するほか、中価格帯にチャレンジしていきたい。また、創業の原点に帰って頒布会にも力を入れたい」とした。
ネット販売では、ミセス向けの「ベルーナ」については、ネット専用商品投入や定番商品の拡大、コンテンツ強化を進めることでセール依存の脱却を進める。若年層向け事業では、他社ブランド商品を扱う仮想モール「リュリュモール」を今年6月17日に本格オープン。楽天市場の有名店舗を中心に、40店からスタートする予定で、今期末には70店まで拡大する計画だ。
モールの商品取扱高は100億円を目指す。安野社長は「過度にストレスをかけることなく、まずは基礎をしっかり作りたい。他社との差別化に関しては、サイズ展開などで特徴を出そうと思っているが、無理に特徴を作るというよりも、事業を進めながら差別化できる形を作りたい」とした。また、自社で商品を企画している経験を活かし、顧客のニーズを汲み取った商品のセレクトや、同社の既存客への提案もしていくという。
総合通販事業の売上高には、リュリュモールの手数料も含むとしており、今期は減収となるものの、最終年度の売上高は800億円を超える見通しだ。
専門通販事業の22年3月期売上高は、19年3月期比で26・1%増の603億5000万円、営業利益は同57・7%増の51億4000万円を計画。特に、ヒット商品を複数出している化粧品子会社のオージオが好調に推移していることから、大きな成長を見込んでおり、最終年度の売上高は126億円(19年3月期は87億円)に達する見込みだ。海外ではオージオの台湾事業が通期で黒字化を達成しており、今後は香港・中国・シンガポール・マレーシア・タイ・ベトナムでも展開していく。
19年3月期を最終年度とする第3次経営計画では、売上高は目標となる1600億円を上回る1776億円となったものの、運賃値上げといった外部要因の影響を受けたことで、営業利益は120億円にとどまり、目標の160億円には届かなかった。安野社長は「専門通販事業では化粧品や看護師向け、ワインなどが好調で、金融のファイナンス事業や不動産のプロパティ事業も力をつけている。総合通販事業だけではなく、各事業がバランス良く稼ぐことで、第4次経営計画における営業利益の目標を達成したい」と意欲を語った。
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総合通販事業の22年3月期売上高は、19年3月期比で4・5%増の811億1000万円、営業利益は同25・5%増の47億8000万円を見込む。20年3月期は宅配便、送料、印刷用紙の値上げにより、売上高は同5・3%減の735億3000万円、営業利益は同23・9%減の29億円を計画する。安野清社長は「運賃と用紙の値上げでカタログ発行部数が減少する」と減収減益となる理由を説明。目標としていた、同事業売上高1000億円については達成を先送りし、第5次経営計画で目指すとした。
今後のカタログ販売については「メンズやインナー、シューズなど好調な分野を強化するほか、中価格帯にチャレンジしていきたい。また、創業の原点に帰って頒布会にも力を入れたい」とした。
ネット販売では、ミセス向けの「ベルーナ」については、ネット専用商品投入や定番商品の拡大、コンテンツ強化を進めることでセール依存の脱却を進める。若年層向け事業では、他社ブランド商品を扱う仮想モール「リュリュモール」を今年6月17日に本格オープン。楽天市場の有名店舗を中心に、40店からスタートする予定で、今期末には70店まで拡大する計画だ。
モールの商品取扱高は100億円を目指す。安野社長は「過度にストレスをかけることなく、まずは基礎をしっかり作りたい。他社との差別化に関しては、サイズ展開などで特徴を出そうと思っているが、無理に特徴を作るというよりも、事業を進めながら差別化できる形を作りたい」とした。また、自社で商品を企画している経験を活かし、顧客のニーズを汲み取った商品のセレクトや、同社の既存客への提案もしていくという。
総合通販事業の売上高には、リュリュモールの手数料も含むとしており、今期は減収となるものの、最終年度の売上高は800億円を超える見通しだ。
専門通販事業の22年3月期売上高は、19年3月期比で26・1%増の603億5000万円、営業利益は同57・7%増の51億4000万円を計画。特に、ヒット商品を複数出している化粧品子会社のオージオが好調に推移していることから、大きな成長を見込んでおり、最終年度の売上高は126億円(19年3月期は87億円)に達する見込みだ。海外ではオージオの台湾事業が通期で黒字化を達成しており、今後は香港・中国・シンガポール・マレーシア・タイ・ベトナムでも展開していく。
19年3月期を最終年度とする第3次経営計画では、売上高は目標となる1600億円を上回る1776億円となったものの、運賃値上げといった外部要因の影響を受けたことで、営業利益は120億円にとどまり、目標の160億円には届かなかった。安野社長は「専門通販事業では化粧品や看護師向け、ワインなどが好調で、金融のファイナンス事業や不動産のプロパティ事業も力をつけている。総合通販事業だけではなく、各事業がバランス良く稼ぐことで、第4次経営計画における営業利益の目標を達成したい」と意欲を語った。