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プラットフォーム検討会 6月に規制具体化、ガイドライン整備や法改正視野

2019年 2月21日 16:40

 政府は2月18日、「デジタル・プラットフォーマー」など巨大IT企業の競争環境整備に向けた具体的な検討に入った。経済産業省、公正取引委員会、総務省の三省合同の検討会を開催。今後、複数回の会合を重ね、政府が6月にまとめる成長戦略の実行計画に盛り込む。検討会を前に、官邸主導で行う未来投資会議では、安部総理が法制やガイドライン整備の必要性に触れており、独占禁止法の改正等につながる可能性もある。

 成長戦略策定に向けた主な検討課題は4つ。検討会では、「取引慣行の透明性や公正性確保に向けたルール整備」、「データ移転・開放のあり方に関する検討」について議論する。

 2月末をめどに、検討会傘下に「透明性・公正性確保等に向けたワーキング・グループ(WG)」(座長=大橋弘東京大学大学院教授、仮称)を設置。プラットフォーマーが契約条件を強制することで利用企業に不公正な取引を強いることがないよう、規律の要否やガイドライン整備による現行法の運用強化、法改正を含む検討を行う。5月をめどに検討会に報告する。

 また、3月をめどに「データの移転・開放等の在り方に関するWG」も設置。ユーザーのデータへのアクセスや移転の在り方について検討し、競争促進につながるルール整備を検討する。

 並行して、公取委は1月から、新たにデジタル・プラットフォーマーの実態把握に向けた調査を開始している。アプリストアやECの取引慣行について、事業者や消費者に対するアンケート調査、情報提供窓口を通じた情報収集を行っている。調査結果は4月に公表を予定。検討会の議論にも反映させる。

 このほかの検討課題は、「専門的知見によるスピーディーな対応に向けた新しい体制の整備」。この課題は、政府内で取りまとめを行う。

 EUは昨年、専門的知見を持つ有識者による「オンライン・プラットフォーム経済監視委員会」を設立している。未来投資会議も2月の会合で、内閣官房にデジタル市場の競争状況の評価・監視を行うため、法学や経済学、情報工学等の知見を持つ専門家組織を設置する方針を示している。

 「データ等の独占による競争阻害への対応」は、公取委が行う。データ価値の評価を含む企業結合審査手法の開発など、デジタル市場における独禁法の在り方について検討し、4月と6月に予定する検討会に報告する。

 未来投資会議は昨年末、検討会の中間論点整理を受けて、ルール整備に向けた基本原則を策定した。

 基本原則は、7項目。社会経済に不可欠な基盤となっていることや、本質的に操作性や技術的不透明性などの特性を考慮するなど「法的評価の視点」、革新的技術を持った企業の育成や既存の業法との関係など「適切な発展の促進」、新たな規律導入や専門組織の創設の検討、大規模調査による取引実態の把握など「公正性確保のための透明性の実現」など、経済発展と規制導入の観点から定めてられている。

 
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