楽天は、リフォーム商品とインテリアグッズの特設サイト「楽天でかなえる 理想のおうち」を開設するのにあわせて、大阪府吹田市内のマンションの一室を特集ページで紹介した商品でリフォームし、インテリアでコーディネートした。10月11日にはリフォームした部屋を報道陣に公開するとともに、キュレーションサービス「ROOM(ルーム)」の人気ユーザーを招いたワークショップを開催した。
特集ページでは、インテリア関連の投稿が人気のインフルエンサー、yukiさんとコラボレーション。インスタグラムではフォロワー数16万人を越え、ルームでも人気のyukiさんが監修した「理想のおうち」を作るためのテクニックや実現するための商品を紹介している。さらには、yukiさんと、育児中のユーザーに実用的な情報やポイントアップやクーポンなどの特典を提供するプログラム「楽天 ママ割」による、主婦の悩みを解決する限定商品を共同開発し、販売する。
今回の企画は「楽天は大きい百貨店で買い物をするような楽しさはあるが、『暮らしをデザインする』という視点が欠けているのではないか」というyukiさんからの指摘を受けて始まったものだという。具体的には「商品をどう使うのか」、「どのようにコーディネートするのか」、「他店舗の商品とどう組み合せるのか」といった情報が不足しているために「(私の)インスタグラムに質問が来たり、ルームが活用されたりするのではないか」(yukiさん)。
特設サイトでは、設備費用と基本工事費用を含んだパッケージ価格という同一条件で商品を比較検討でき、施工可能地域も一覧で分かるサービス「らくらく楽天リフォーム」をアピール。理想の風呂やトイレを実現するためのリフォーム術を紹介した。
インテリア商品に関しては、楽天市場に出店するインテリア関連のショップからyukiさんが選定。「『楽天でこんなものも買えるんだ』ということをテーマに、床もキッチンもトイレも風呂もライトも全て楽天で購入し、まさに『楽天ハウス』になった」(yukiさん)。
また、共同開発商品としては、2人掛けのソファー「Copain」(価格は税込2万4990円)と、ビーズクッション「人と暮らしになじむクッション」(同1万5800円)を販売。「マンションはスペースに悩む人が多いので、小さめのソファーにビーズクッションをプラスするコーディネートを提案する」(yukiさん)。小さい子供がいるとソファーを汚してしまうことがあり、高いソファーは買いにくいため、低価格のソファーを開発。さらに、子供部屋にも運べるビーズクッションをセットにすることで、家族でくつろぎやすい空間を作ることを目的にしている。
さらには、シンプルなデザインを採用し、部屋に置いてもインテリアに馴染むようにした「シンプルかわいい"おりしふき"」(同1888円)や、リバーシブルで使いやすいランチョンマット「fit」(同2160円)もコラボアイテムとして販売。10月15日現在で、ビーズクッションやランチョンマットは品切れになるなど、人気を呼んでいる。
ワークショップは、リフォームのコツや洗濯のコツ、DIY講座、フードスタイリストによる「おいしく見える盛り付けスマホ講座」を開催した。ルームの人気ユーザーを招いて実施したもので、今回の取り組みについて、ルームで拡散してもらうのが狙いだ。
DIY講座は、楽天市場に出店する「DIYファクトリー」(運営は大都)のスタッフが行った。同社の山田岳人社長は「日本の流通は多重構造になっており、建材関連の業界でも、今まではユーザーの声がメーカーに届いていなかった。ところが、インターネットやSNSの発展で、これまでのメーカー↓代理店↓問屋↓納材店↓工務店↓ユーザーという商流が変化し、メーカーとユーザーが直接つながれるようになってきており、ユーザーがメーカーに影響を与えている。yukiさんのようなインフルエンサーが発言力を持ち始めているが、『ヒト』を軸としたマーケティングや売り方がとても重要であり、今回の取り組みは非常に面白いのではないか」と評価する。
同社でも、「ラブリコ」というDIYパーツブランドの売れ行きが、DIYが好きなインスタグラマーが取り上げたことで大きく伸びたという。
なお、企画を再現した吹田市内のマンションは、今回の施工協力店である「ハウスコード」が12月1日から販売する。