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【安野清社長に聞く ベルーナの成長戦略②】 「モール事業、個性はこれから」、システム完成後にアクセル踏む

2018年 7月19日 10:29

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 前号に続き、ベルーナの安野清社長(=写真)に今後の戦略などを聞いた。

 ――テレビCMの展開もあり、リュリュの知名度は上がっているのでは。

 「知名度はあっても購入に結びついていないのが実情だ。ブランドイメージが固定している感もあるので、ひとまずテイストで考えるのはやめようと思っている」

 ――リュリュ関連では東京・渋谷に事務所を作った。

 「渋谷の事務所は、リュリュ関連の企画をするとともに、ITの開発室にもなっており、さらには看護師向けのキャリア事業も手がけている。渋谷は20~30代向けの商品企画には向いた場所で、やはりそういう土地の空気を吸って仕事をするべきだと思う。IT関連でも、ベンダーに埼玉県の上尾まで来てもらうのは大変なので、渋谷の方がやりやすい面がある」

 ――他社商品を扱う仮想モールの現状は。

 「現在システム開発を進めており、完成する来年3月まではテスト段階だ。現在は30前後のブランドが参加しているが今は増やすつもりはなく、問題点を見つけて改善していっている。システム的に制限がかかっている状態なので、今の局面では無理はしない。システムが完成したら出店者を増やし、マーケティングも含めて強化育成していく」

 「ただ、当社は事業領域が広いので、モール事業だけに注力しているわけではない。もちろんこだわらないわけではないが、こだわりすぎないことが大事だろう。一所懸命やっても駄目なら諦めるしかない。問題は失敗が天災なのか人災なのかということ。天災は仕方ないが、人災は防止しないといけない」

 ――他社商品を販売する仕組みは。

 「埼玉・吉見の倉庫から配送する。現在は当社が仕入れる形だが、来年4月以降は委託販売にする予定だ。手数料率については現在検討中だが、競合他社にあわせたものになると思う」

 ――仮想モールの特色は。

 「これから考える。個性というものは最初からいきなりあるものではなく、やっていくうちに出てくるものだ。今はまっさらな状態で考えた方が伸びしろがあると思う。フリーハンド的に事業を進めて、ポジションが見つかったら攻めていきたい」

 ――ターゲットは。

 「若い女性だが、総合通販的なスタイルにするか、何かに特化したスタイルにするかは、状況をみながら、当社の体力も考えて検討したい」

 ――現段階で出店している事業者の声は。

 「『思っていたよりも反応がいい』という声が出ている。中高年層に強いと思っていた事業者もあるようだが、若年層向けも強いと分かってもらえたのではないか」

 ――メンズも強化するとのことだが。

 「スポーツウエアやアパレル、雑貨などを強化している。『メンズベルーナ』と『メンズライフ』という2カタログがある。ミセス層向けの顧客である女性が夫用に購入するケースもあれば、男性本人が買うケースもある」

 「まず重要なのはメンズのリストをいかに増やすかということ。そして商品力をどういう形で強化・育成するかだ。カタログが中心になってくると思う」

 ――専門通販事業では、化粧品のオージオが好調だ。

 「卵殻膜美容液『ビューティーオープナー』がネットで売れている。また、オールインワンの『なちゅライフ』、さらにはプラセンタ関連商品も好調だ。今後は台湾での事業も強化していく。現在、台湾の代理店が越境ECで香港に販売しているが比較的好調なので、今後は中国やベトナム、タイにも販売していく」(つづく)

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