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集英社 通販誌で購買意欲を刺激、着こなし提案が一番人気に、独自コンテンツが奏功

2018年 4月 5日 10:06

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 集英社は、出版社の強みを生かしたオリジナル性の高いコンテンツ作りを強化し、顧客の定着化につなげている。

 とくに今期(2018年5月期)は、人気ファッションブランドのアイテムや同社オリジナルブランドの商品を提案する通販ブック「フラッグショップマガジン」を昨年9月と今年3月に発刊したのに加え、昨年4月からは同誌の別冊をほぼ毎月、テーマを変えて展開するなど紙媒体の頻度を増やしたことが消費者の購買意欲を刺激しているという。

 テーマによって売り上げの波はあるものの、別冊に掲載した商品が3~4カ月経っても売れるなど、企画力がアパレル商材の鮮度を維持する効果があるようで、最近では企画段階から長く販売できる商品を意識し、在庫も多めに確保して臨んでいる。

 また、売り上げやアンケートの結果などから、例えば、ひとつの商品を3つのパターンで着こなすテクニックなどを紹介する着回し企画が響くことが分かった。昨年8月に大当たりした別冊「新・定番12着で秋まで着回しBOOK」は夏のセールと秋物スタートの端境期に定価商品の販売強化を狙って投入。12種類の定番アイテムの着こなし術をそれぞれ見開きで展開し、購入後の着用イメージがわきやすいようにしたこともあり、端境期の需要開拓と定価販売につながった。その他の号での着回し関連企画も好評のため、見せ方のバリエーションを増やして飽きずに読んでもらえるようにする。

 今後は、シーズンを先取りしたファッション誌としての打ち出し方と、ジャストシーズンの提案のバランスを考慮しながら企画コンテンツを充実させる。

 また、今期は得意な紙媒体でコンテンツの充実化を図り、通販サイト「フラッグショップ」にも反映させてきたが、媒体を送る送料が上昇していることもあり、来期(19年5月期)はウェブでスタートする企画にも取り組んで勝ちパターンを増やしたい考え。

 一方、年2回の「フラッグショップマガジン」では、今春夏シーズンに向けて3月9日の最新号(画像=A4判変形、100ページ)は過去最大のページ数を展開した。

 同社は人気雑誌の「モア」と「バイラ」「マリソル」「LEE」「エクラ」でもそれぞれ通販誌を展開しており、「フラッグショップマガジン」とは別に対象顧客に届けているが、今回は「LEE」と「マリソル」の通販ページをすべて「フラッグショップマガジン」に掲載したのに加え、コスメを扱うビューティー特集を本格始動したこともあって100ページのボリュームとなった。

 春夏号では、各雑誌の通販ページのほか、撮り下ろし企画も展開。人気ブランドの商品や別注アイテムも販売しているほか、雑誌に紐付かない同社のオリジナルブランド「スアデオ」の品ぞろえも増やした。また、メーカーとのタイアップ企画ではバッグブランドの「トプカピ」や補整下着の「ブラデリスニューヨーク」に加え、セレクトショップの「パリゴ」と初めてタイアップし、クーポンなどキャンペーンを含めた訴求で購買につなげる工夫もした。

 上位10万人の顧客に配布した春夏号は表紙モデルや巻頭企画に高垣麗子さんを起用。着回ししやすい人気商品の提案もあって出だし好調のようで、当該号で3億円の売上高を目指している。

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