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ウルトラ AIが営業トーク指南、ツールをパッケージ化して提供

2018年 2月22日 09:53

 コールセンターなどを手がけるREGAIN GROUPの子会社でAI(人工知能)を使った営業支援を行うULTRA(ウルトラ)は2月19日、展開する営業支援ツールをパッケージ化して販売を始めた。同ツールは営業トークをAIが指南するというもので、導入している企業ではすでに実績も出ているようだ。

 ウルトラが展開するAIによる営業支援ツールは「eigyo intelligence(エイギョー・インテリジェンス=ei)」。各業界のトップセールスパーソンの営業ノウハウをAI化しており、企業ごとの営業戦略立案やセールストーク作成、実践、振り返りといったPDCAを一括して支援する。

 例えばコールセンターの場合、顧客に対するセールストークや切り替えしトークを管理画面を通じて「ei」がテキストで指示する。オペレーターはそのスクリプトをもとに顧客に商品を提案することでトークの質が高まり、結果的に成約が期待できるというわけだ。営業トークを実施した後も、その成果を分析してより精度を高めていくという。

 ウルトラでは昨年から「ei」を提供しているが、ある大手通信会社のケースでは光回線の新規申込獲得のアウトバンド業務に「ei」を導入したところ、1時間あたりのコール回数が導入前に比べて55%アップし、獲得数は20%向上したようだ。

 ウルトラの工藤CEOによると、「ei」によってオペレーターの事前準備や通話中の回答待ち時間が削減され、作業量が増えたという。その上で「『ei』による提案で受注に至るコンバージョン率も高まる」(工藤CEO)としている。これまでの実績から平均的に4~10%程度CV率はアップするようだ。

 ウルトラは「ei」をセミオーダー型で導入できるパッケージサービスの提供を始めた。ヒアリングや戦略設定などを含め1カ月程度で運用を開始できるという。価格は月額の固定費が36万円で、問い合わせ数に応じて5円ずつ課金する。導入時のコンサルティングなど初期サービス費用として120万円程度かかる。ウルトラでは年間で100社への導入を目指す。また、今春をメドに顧客の性格や感情、価値基準を分析し、個別に最適な提案をAIが行う「パーソナル・インサイト」という仕組みも導入する予定だ。

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