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ジャパネットグループ 今期売上1900億円超に、来期は年商2000億円超え目指す

2017年12月14日 10:25

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 ジャパネットホールディングスのグループ全体の今期(2017年12月)の売上高は1920億円前後で着地する見通し。前期は創業30周年の記念の年ということもあり拡販を強化して過去最高売上高となる1783億円を計上したが今期はそれを上回る模様。12月8日に開催した会合で髙田旭人社長が明らかにした。髙田社長は来期の売上高見込みについても言及し、グループで年商2000億円超えを目指す考えを示した。

 同社が12月8日に社員や有力取引先などを招いて長崎・佐世保市内のホテルで開催した会合で髙田旭人社長(=写真)は今期のこれまでの状況について振り返り、「社員の一人ひとりが努力し様々な取り組みを行ってきた結果、今期の売上高目標として掲げていた1870億円は超え、1910~1920億円となりそう」と地上波デジタル化への完全移行を前にした"テレビ特需"の追い風に乗ってそれまでの最高売上高となる1759億円を計上した2010年度の売上高を超えた前期の売上高(1783億円)をさらに今期は上回る見通しを示した上で、順調な業績の理由について、今期から開始した自社企画のクルーズ旅行の販売やガスコンロの設置交換サービスといった新たな商材への積極的なチャレンジに加え、グループのジャパネットサービスパートナーズが行うジャパネットたかたで販売した商品を自社で修理するアフターサービスや同じくグループのジャパネットフィールドサポートが行う家電の配送・設置、エアコンクリーニングなどのメンテナンスサービス、タブレットなどの設定・サポートサービスなど「"商品以外のもの"をどれだけ磨けるかというところにこだわってきたが、今期は(リピート率などの数字を見ると)1度買って頂けたお客様にまた購入頂けていることが多く、このあたりがお客様に認めて頂けたのかなと思う」(髙田社長)と説明した。

 また、今期に特に注力した「働き方改革」の成果についても言及。今期は昨年5月から実施した午後9時以降の残業禁止という社内ルールを1月からは午後8時半以降残業禁止と残業可能時間の制限を前倒しにしたほか、毎週水曜日と金曜日を残業禁止とする「ノー残業デー」を増やす試みなどを実施したが、その効果としてグループ各社とも残業時間が前年に比べて大きく削減できたことを具体的なグラフを示しながら説明し、「残業時間が減った分、減った残業代を(社員に)返したい」とし、残業時間の削減率に応じて1~5万円を「残業時間削減手当」としてグループ各社の正社員および契約社員に12月の給与に上乗せして付与したことを明らかにした。

 さらに今期からグループに加わったジャパネットたかたの前社長の髙田明氏が社長を務める長崎のプロサッカーチームの「V・ファーレン長崎」については「ジャパネットは長崎で創業し、長崎に育ててもらった。その地元のサッカーチームが(経営難で)なくなると聞いた時、すぐに支援すべきだろうと思い、当社が100%の株を持って子会社化した。100%の株式を持つことにこだわったのは選手や監督、コーチ、スタッフが様々な株主の顔色をみるのではなく、スタッフは選手のために、選手はファンのためにと"がんばる方向がぶれないこと"が大事なことだと思ったからだ。今年は本当に期待以上(※J2からJ1に昇格)の結果につながった。皆のがんばりがこんなに早く結果に出せたのは素晴らしいこと」と述べた。

 髙田社長は来期の方向性についても言及。業績目標については「売上高は 2000億円を目指す」とした上で「(創業者の髙田明氏から髙田旭人氏が社長を引き継いで)『新生ジャパネット』になってからこの3年間はこの会社を今後、安定的に成長させるための"土台作り"を行ってきた。来年のテーマは『Challenge to the Next Stage』。次のステージに向けて、大きなチャレンジをたくさんやっていこうと思う」とした上で、今期から開始したクルーズ旅行をさらに強化、拡大していくことや来年からは取引先でウォーターサーバー事業を運営するコウノウォーターを買収して自社運営で同事業に参入する(別記事参照)ことなどを含めて、様々な新しい取り組みに挑戦していく考えを示した。また、退職金制度の大幅改正や現在は所属企業によっては採用していないリフレッシュ休暇の取得対象者の拡大や休暇期間の延長など「働き方改革」についてもさらに強化していくとした。「V・ファーレン長崎」については「『J1残留』などではない大きな目標を掲げて日本中を驚かせて欲しい」とした。

 なお、同会合には髙田明前社長も出席し、ジャパネットグループの現状について「私が社長を退任して3年になるが、心配は本当になくなった。皆よくがんばっている。来期の売り上げ目標は2000億円。私は30年間、通販の世界を見てきたが、ほとんど(の通販企業は)2000億円を前に(売上高が)とまってしまう"壁"がある。来年、2000億円を超えることができれば(ジャパネットグループは)もっと先に行けると思う」と現状について評価と期待感を示した。

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