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韓国EC市場レポート by CAFE24① BtoCは約6.5兆円に、モバイル取引が過半数に

2017年11月 2日 15:21

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 韓国はネット販売市場が急成長し、小売業における中心的な存在として位置づけられている。韓国において越境通販の支援などを行っているcafe24社は、韓国で特徴的と言える専門ECショップを中心とした数々の事例で実績を上げている。韓国のネット販売市場について同社からのレポートを連載で紹介する。(月1回掲載)   
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 韓国は国策としてITインフラ投資や整備により全国にわたる高速ネット回線の構築などでEC化が進んでいます。アジア市場をはじめとした海外展開を検討する日本企業にとって有望なEC市場とも言えるのではないでしょうか。

BtoCは3年連続2桁成長

 韓国統計庁の資料によると、2016年度の韓国におけるECのBtoC取引額は、64兆9134億ウォン(約6兆5000億円)で、前年比20・5%増加しています。この取引額は16年度における全小売取引額370兆ウォン(約37兆円)の約17%を占めていて、OECD加盟国の中でトップを記録しています。

 特に14年度以来、2桁成長を記録している点は日本のBtoC市場が1桁成長にとどまっていることを考えると、成長性の高い韓国のEC市場の成長性に目を向ける必要があるのではないでしょうか。

 またスマホの高い普及率で、16年度のモバイルEC取引額(約3兆5000億円)は、EC取引額の53・5%(前年比41・9%増)を占め、さらに14年度以降継続的に増加しています。

リードタイムは3日以内に

 EC活性化やモバイル取引の増加に伴い、韓国の宅配物量も増えています。主なプレーヤーは大手CJ大韓通運、ロッテ、韓進などがあります。韓国ECショップのリードタイムは顧客注文後、翌日出荷(在庫品は当日出荷)と3日以内の到着が一般的です。

 初期段階のEC運営者は、郵便局が運営する宅配便を利用するケースも多くなっています。

多彩なECショップが競争

 韓国では様々なECショップが存在し、消費者は自身の好みに合わせてショッピングを楽しむ傾向が強くなっています。韓国の代表的ECショップとして、流通大手が運営する「総合モール」があり、主なプレーヤーとしては大手ロッテの「LOTTE.COM」やSHINSEGAEグループの「SSG.COM」などを挙げることができます。

 また、日本の楽天市場と同様に店舗出店の形式で運営される「G―MARKET」、「11STREET」などの「オープンマーケット」での取引も活発になっています。

 「G―MARKET」は09年、アメリカの「eBay」に買収されましたが、韓国内で構築した高い認知度で、ブランド名をそのまま維持しながら運営しています。大手「SKPLANET」の「11STREET」は競合に比べスタートは遅れましたが、大勢のユーザー数を獲得しています。


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専門通販、EC取引の25%に

 アジア市場とは違って韓国では、アパレル、コスメ、アクセサリーなどひとつのカテゴリーを中心に商品を選定し販売するECショップ「専門通販」(日本の専門店と類似)による取引が活性化しています。16年度に専門通販を通じた取引額は13兆4000億ウォンで(約1兆4000億円)で、韓国EC市場で4分の1を占めるほど大きな市場を形成しています。

 特に、「アパレル」を中心とする専門通販が大きな割合を占めており、「ダークビクトリー」のように、国内に留まらず中華圏、日本に向け海外展開に取り組みながら成長を遂げている企業も増えつつあります。

 なお、cafe24は専門通販の越境ECビジネスを支援し、海外展開を検討する企業を対象に、ECショップ構築はじめ、統合運営代行、マーケティング、物流に至る越境ECビジネスに必要なあらゆるサービスを提供しています。16年度、cafe24を通じて構築した専門通販の取引額は、5兆3000億ウォン(約5300億円)で韓国専門通販における取引額の約40%を占めています。

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