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千趣会イイハナ、西武所沢店で「はなり」展開

2017年 6月 8日 15:04

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千趣会グループで花とギフトのネット販売を手がける千趣会イイハナは、4月27日から西武所沢店(埼玉県所沢市)1階の食品ギフトサロン内に「はなり」ブランドとしてプリザーブドフラワーを展開しており、百貨店が取り扱う食品とプリザーブドを組み合わせて贈るカスタマイズギフトが支持されているようだ。

 西武所沢店は、昨年11月から段階的に食品売り場を改装し、従来の1フロアから2フロア(地下1階・地上1階)に拡大して5月26日にグランドオープンした。焼き立てパンが食べられるコーナーや地元の食材・名店の味をカジュアルに楽しめるイートインに加え、できたてのクラフトビールが飲めるバーなども充実。従来の50~60代以上の顧客に加え、ベビーカーを押す若い母親など家族連れも増え、客層が広がっている。

 「はなり」ブランドは食品専用のギフトサロンの一角にオープン。一般的にプリザーブドは洋風でシンプルなアレンジが多いが、千趣会イイハナでは現代的な感覚を取り入れた和テイストで、より繊細なデザインのプリザーブドも手がけるほか、老舗の和菓子などと一緒にプリザーブドを届けるギフトセットを商品化しており、そごう・西武の食品バイヤーから所沢店改装の目玉のひとつとして声がかかったようだ。

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 これまで、百貨店では生花とその他の商材を組み合わせて贈りたいニーズがあり、その際は別々に商品を届けていた。プリザーブドであれば、冷蔵・冷凍の商品でなければギフトとして一緒に贈れるため、百貨店顧客の潜在的な要望に応えられると判断した。加えて、海苔や日本茶、佃煮など日本の食文化に対する危機感も感じており、和テイストの花との組み合わせで需要喚起につながることも期待している。

 オープン日が母の日商戦と重なったこともあり、出だしから百貨店顧客が足をとめ、プリザーブド単品だけでなく、食品売り場の好みの商品と自由に組み合わせて贈る人は多かった。

 今回、千趣会イイハナは開閉型の箱の上段に花をデザインし、下段に菓子類などを入れる2段ボックスなどのギフトセットを用意したが、百貨店側でも食品売り場の人気商品のサイズを測った上で、さまざまな商品を花と一緒に入れられる「はなり」用のギフトボックスを数種類作って臨んでいる。

 また、食品ギフトサロン内には埼玉の伝統工芸である小川和紙の箱や包装紙も有料で用意しており、「はなり」のカスタマイズギフトを小川和紙でラッピングする利用者も多く、組み合わせの自由度が高いギフトの仕掛けと、汎用性とデザイン性のある箱や包装紙の存在もあって、とくに女性客の利用を後押ししているようだ。

 現状、「はなり」と食品の組み合わせでギフトを作る場合、プリザーブドの売り場から離れ、販売員にも相談しながら、ゆっくり時間をかけて組み合わせる商品を選ぶケースが多いという。こうした選び方は百貨店での買い物の醍醐味でもあるが、混み合う時期や時間帯に販売員が足りなくなる恐れもあるため、食品の各売り場と連携し、利用者がひとりでもギフトボックスのサイズに合う商品を見つけやすくする工夫もしていくようだ。

 なお、足もとでは5000円程度のプリザーブドに1000円~2000円の菓子を組み合わせてギフトにするケースが多いほか、プリザーブド単品では、額縁の中に花をデザインし、壁に掛けて楽しめる商品などの人気が高いという。

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