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リネットジャパングループ、東証マザーズに上場

2016年12月26日 11:23

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中古書籍・CD・DVDなどを販売する通販サイト「ネットオフ」などを運営するリネットジャパングループは12月20日、東証マザーズに上場した。公開価格の1830円に対し、初値は約93%上回る3530円に。初日の終値は3150円となっている。調達した資金は、主にシステムや物流センターに使う方針。

同社は「ネットオフ」の「ネットリユース事業」のほか、「リネット」ブランドで小型家電回収サービスを提供する「ネットリサイクル」事業を展開。2016年9月期の売上高は、前期比15・6%増の37億2900万円、営業利益は同31・8%増の1億5000万円、経常利益は同60・3%増の1億7100万円、当期純利益は同55・8%増の1億4900万円だった。

 売り上げの中心はネットリユース事業で、16年9月期の売上高は同10・0%増の35億400万円、営業利益は同14・5%増の2億2300万円。14年から開始したネットリサイクルの売上高は、同5・2倍増の2億2500万円、営業損益は7200万円の赤字(前年同期は8000万円の赤字)だった。

 単価の安い書籍を中心に扱うネットリユース事業では、トヨタ生産方式を導入したローコスト運営を展開。また、書籍のほかCD・DVD、ゲームソフト、服、バッグ、携帯電話、カメラ、楽器、フィギュアなど幅広いジャンルをワンストップで買い取る点や、年25回以上の高在庫回転、人気商品における同業他社以上の高価買取を強みとしている。

 一方、ネットリサイクル事業は13年4月施行の小型家電リサイクル法で許認可を取得。佐川急便とも提携している。データの取り扱いに不安を持つ消費者が多いパソコンを中心に、小型家電を宅配便で回収している。小型家電リサイクル法の認定免許があるため、一般廃棄物及び産業廃棄物処理について、全国約1700の都道府県・市区町村ごとの許認可が不要という特例を受けている。また、全国89自治体(うち政令市13)と提携、行政サービスの一環として広報誌やゴミ分別表などを通じて宅配回収の告知を進めている。

 同日、記者会見した黒田武志社長は「成長のドライバーとして期待しているのはネットリサイクル事業。売り上げはまだ小さいが、今期は黒字転換を見込んでいる」などと話した。

12月20日に東京証券取引所で記者会見した黒田武志社長(=写真)との一問一答は以下の通り。
 初値への感想は。

 「思っていた以上の初値となり、期待していただけるのは嬉しいが、その期待に応えなければいけないということで、身が引き締まる思いだ」

 書籍を中心として扱う通販サイトとしては、ブックオフコーポレーション子会社の「ブックオフオンライン」やエーツーの「駿河屋」などが競合となるが、優位性は。

 「本やゲーム、CD・DVDにおいては競合となるが、当社の特徴は総合戦略を取っていること。リユースの通販サイトはカテゴリー特化型が多いが、当社は本から始まりブランド品や服、フィギュアなどありとあらゆるものを買い取っている」

 最近はオークションのほか、「メルカリ」のようなフリマアプリの利用が広がるなど、C2Cも競合となっている。

 「C2Cについては、スマートフォン時代になる前からトライしていたし、関心を持っている。ただ、今から『メルカリ』を追いかけるのは難しいので、違うモデルにチャレンジしたい」

 アマゾンの「アマゾンマーケットプレイス」経由の売上高が全社売上高の約48%を占めている。手数料値上げなどのリスクをどう考える。

 「当初は自社サイトが売り上げの中心だった。今後は手数料にあまり影響を受けないようにするために、もう一度自社サイトをパワーアップしたい」

 2010年にカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と資本業務提携しているが、現在の関係はどうなっている。

 「CCCとは『Tポイント』で連携している。ただ、資本関係については、上場を視野に入れた際、ベンチャーキャピタルにCCC保有株を引き取ってもらい、現在は資本関係はない」

 O2O関連の取り組みは。

 「リユースの分野でもリアルとネットの融合というモデルが出てきているので、当社も新規領域として研究している」

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