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全体の相談件数は同約3・5%減の92万5681件だった。全体では2年ぶりに減少したが、「架空請求」に関する相談が8万1000件となり、前年度から19・1%増で推移した。
「通信販売」に関する相談は全体の34・9%を占有し、「電話勧誘販売」が同13・3%減の7万9358件だった。また「訪問販売」は同5・5%減の8万4668件、「マルチ取引」が同4・0%減の1万1424件となった。
相談内容別にみると、「アダルト情報サイト」が最多で9万5364件となり、次いで「デジタルコンテンツ」が7万8035件、「インターネット接続回線」が4万3797件で上位3位となった。「健康食品」は2万1878件だった。
消費者相談が増加した商品・サービスについては、「インターネット接続回線」が前年比27%増、「移動通信サービス」が同20%増で推移。光回線の契約に関する相談や、モバイルデータ通信やスマホの勧誘時における説明不足を原因とした解約の相談が目立った。また、「健康食品」が同12%増、「化粧品」が同5%増(9380件)と増加した。「お試し価格」「初回無料」などをうたったSNS広告やホームページを見て購入したが定期購入になっていたという相談が増えた。
一方で、消費者相談が減少した商品・サービスは「アダルト情報サイト」が同15%減少した。有料コンテンツとの認識がなく登録してしまい料金を請求されたケースがほとんどという。
さらに「身の回り品」は同33%減(3407件)、「運動靴」が同31%(4920件)、「かばん」が同28%減の(4406件)、「アクセサリー」が同17%減の(6228件)だった。商品代金を払ったが商品が届かないトラブルや、注文した商品とは異なる商品が届いたトラブル、海外から偽物が届いたとするトラブルの減少がみられた。
ネット販売に関する相談は20万9094件となった。このうち、「アダルト情報サイト」が39・2%、「デジタルコンテンツ」が27・3%、「出会い系サイト」が4・2%を占有。「健康食品」は2・2%を占めている。
一方、「電話勧誘販売」の相談の内訳は「インターネット回線」が31・0%、「商品一般」が9・6%、「健康食品」が5・9%をそれぞれ占めた。また注文していない商品を送りつける「代引配達」は6101件で、内訳は「健康食品」が29・8%、「鮮魚」が8・9%、「化粧品」が5・9%を占めた。
トラブルの当事者については60歳以上の割合が34%で、高齢者の被害は06年と比べて1・5倍に拡大した。平均契約金額は105万円で、平均既払額は41万円だった。
15年度の消費者相談の詳細は10月発刊予定の「消費生活年報2016」に掲載する予定。