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ドゥクラッセ、店舗事業の好調要因は? 旗艦店の購買客数が2倍に

2016年 7月21日 11:02

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DoCLASSE(ドゥクラッセ)は、東西の大型店を中心に店舗事業が好調だ。

 商品力強化に加え、カタログや新聞広告、ウェブからの送客効果もあり、5月単月の既存店売り上げは前年同月比15%増、購買客数は同60%増、客単価は約25~30%下落したものの織込み済みで、「今春は1点単価を落として来客数、購買客数を増やす"勝ちパターン"を作れた」(岡田峰昌COO=写真)とする。

 中でも旗艦店であるドゥクラッセ大丸梅田店(大阪市北区)の5月売上高は同44%増の5000万円となり、単店で年商6億円を狙える規模感に成長。購買客数も同106%増となった。

 百貨店の1階という好立地のためフリー来店客が多いのに加え、既存顧客の来店頻度が増えている。同店ではVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)をほぼ毎週、壁面ディスプレー(写真)も月1回変えるなど、見え方を早いサイクルで変化させ、店頭の鮮度を保つことが来店頻度の向上につながっているようで、同店は6月も売上高が20%増の4700万円、購買客数も70%増と好調だ。

 同旗艦店は2014年2月の開設後、苦戦した時期もあったが、紙媒体からの送客や、自社スタッフによる販売体制を強化したことなどもあって昨年春頃を境に売り上げが好転。それ以降は好調を維持しており、足もとでは大丸梅田店に入る婦人服167店の中で断トツ1位の売り上げを獲得しているようだ。

 関東では1号店のドゥクラッセ日比谷シャンテ店(東京都千代田区)を2月に改装し、5月の売上高が3500万円となった。同店の最高売り上げは11年9月のオープン時の3700万円のため、今回の改装効果が出ている。同店は商業施設の2階にあり、目的買いがほとんどだが、5月の購買客数は前年同月比60%増と好調だ。

 また、4月22日に開設した関東最大の売り場面積を持つドゥクラッセwando(ワンド)自由が丘店(東京都世田谷区)については5月の売上高が1600万円、6月が1400万円と出だし好調。7月は2000万円弱という目標を達成する見込みで、大丸梅田店と日比谷シャンテ店、ワンド自由が丘店の3店が核となって店舗ビジネスをけん引している。

 同社の場合、カタログや新聞広告といった集客装置を持つのが強みで、「従来は掲載された商品を見に来る場所だったが、1年くらい前から購入する場所に変わった」(岡田COO)としており、今後はこうした集客ルートの最大活用を図る。
期中に売価変更

 同社は「ドゥクラッセ」ブランドの店舗売上高を15年7月期の24億円に対し、18年7月期には115億円への拡大を目指しており、店舗数は現在の2倍となる50店体制を計画しているが、出店スピードが追いついていないようで、「人材の採用と育成も課題」(岡田COO)という。継続的な事業の発展を目指して、今春からは初の新卒採用をスタート。職種にかかわらず、最初は顧客と直接触れ合う実店舗に配属する方針だ。

 店舗出店を加速することで在庫が増えるため、今春からは期中の売価変更に着手している。鮮度の高いうちに商品を提供するためにも期中の値下げに踏み切り、シーズンの終わりには在庫をゼロにしたい考えで、足もとの在庫量は昨年の同じ時期に比べて原価ベースで1億円以上の削減ができているという。その分、期中の粗利率は下がっているものの、在庫減によってトータルの粗利は改善されているようだ。

 従来からカタログや通販サイトでは期中の売価変更を実施しており、通販チャネルのノウハウを活用しながら精度を高め、店頭でも効率のいい売価変更を追求していくことにしている。

 来期(17年7月期)は引き続き首都圏を中心に14店舗程度をオープンして約40店体制とする。駅ビルやファッションビル、地下街といった店前通行量の多い店舗がとくに好調のため、来期も同様の立地を中心に店舗を増やす。

 その翌年からは店舗の大型化に着手する。現在の売り場面積は平均115~130平方メートルだが、230平方メートル程度の売り場に出店する。そのため、出店先はショッピングセンターが中心となり、レディースだけでなくメンズ商材も扱う店を増やすことになるという。

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