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宅配便各社 鉄道駅に宅配ロッカー、ヤマトはオープン型前提に実験中

2016年 3月 3日 14:25

071.jpg 宅配便各社が鉄道駅などでの宅配便受け取りロッカーの実証実験や他社宅急便事業者も利用可能にするオープン型ロッカーの取り組みに動き出している。ヤマト運輸は東京メトロの駅で宅配便受け取りを実証実験中で、日本郵便は3月中にも京王電鉄施設での実証実験を開始する。またヤマト運輸はオープン型を前提に実験に取り組んでおり、日本郵便もオープン型の検討を始めた。宅配便の再配達が問題となっている中、宅配便各社は受け取りの多様化を進めて顧客の利便性向上を図ることに加え、再配達削減の対策ともなる宅配ロッカーのインフラ化に取り組み始めた。

 ヤマト運輸の実証実験は、東京の練馬区の営業所1カ所と、同営業所周辺の東京メトロ有楽町線(副都心線)5駅に宅配ロッカーを設置し実施している。現状はヤマト運輸の宅急便のみを対象にし、顧客も同社のユーザー会員「クロネコメンバーズ」に限定している。

 昨年から行っている実証実験では、リピーターの利用が多いとしており顧客ニーズのあるサービスと見ている。同社は東京メトロの他の路線・駅でのサービスも展開していくものと見られる。

 ヤマト運輸は1月にフランスのネオポスト社と合弁会社を設立し宅配ロッカーを設置していくことを表明。他の宅配便事業者も利用できる"オープン型"で先行している同社のノウハウを取り入れ、国内でもオープン型宅配ロッカーのインフラ構築を進めていく考え。具体的構想については3月に発表する予定という。なお、ヤマト運輸のオープン型宅配ロッカーについては日本郵便は活用していく方向としている。

 一方、日本郵便は従来、楽天市場の購入商品の受け取りサービスとしてテストを行ってきた「はこぽす」を楽天市場以外の通販商品の受け取り、通販以外の荷物の受け取り、不在で持ち戻ったゆうパックの受け取り、オークション商品の受け取り、買取サービス利用時の商品発送などの機能拡大を行う。また、京王電鉄・井の頭線の6駅など郵便局以外への宅配ロッカー設置など実証事件も始める。さらに他社の宅配便の荷物の受け取りも可能にする"オープン化"を検討していく。

 「はこぽす」の機能拡大では4月に「モバオク」で落札した商品を受け取れるようにするほか、9月からは買い取りサービス「ハグオール」の商品を発送できるようにする。また「はこぽす」は現状都内に所在する24時間窓口設置の22郵便局の局舎内に設置視しているが、3月以降に24時間営業でない3郵便局の屋外にも設置し、24時間受け取りを可能にする。

 鉄道施設の「はこぽす」の設置は、京王電鉄に加え、京浜急行の駅での設置も検討しているという。

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