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外部からの指摘に加え、届出の受理後、自社で再確認を進める中でも問題に気づいたという。
問題となった論文は、学術誌「新薬と臨床」に掲載された「『ビルベリー由来アントシアニン』のドライアイ(目の乾燥)」に対する機能を研究したもの。2011年に掲載された論文だったが、当時はまだ査読規定がない状態だった。
八幡物産によると、「新薬と臨床」は今年4月に投稿規定などを定め、6月発行分から査読付きになっているという。機能性評価の段階で論文の採用・除外を選択する中、「新薬と臨床」に投稿規定があることを確認したため、過去の論文も査読付きであると判断してしまっていた。
八幡物産では、機能性について原料メーカーの協力を得つつ、システマティックレビュー(SR)で評価した。最終的に2報の論文を採用。「アントシアニンには、ゲーム、パソコン、事務作業など目をよく使うことによる、目の疲労感、目の乾き、目のピント調節機能の低下を緩和することにより、目の調子を整える機能があることが報告されています」といった機能で届出を行っていた。
撤回した届出表示では1報の論文しか採用がないことになってしまう。制度上、1報の論文を使ったSRでも届出は可能だが、これを否定する論文が出てきた際のリスクが小さくない。このため、今後、届出表示の内容などを見極め、改めて届出を行うか慎重に判断する。
機能性表示制度を巡っては今年6月、森下仁丹が一旦は受理された「ビルベリー」の届出を撤回している。機能性関与成分の1日摂取目安量を論文から算出される量より少なく記載して届出、商品設計も間違った目安量で進めていた。