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とくに、主力の「大丸松坂屋オンラインショッピング」では、店頭顧客を中心に新しい客層としてネットユーザーの囲い込みも目指しており、品ぞろえの面では百貨店の信用力や信頼感で優位性を発揮できるギフト商材をメーンに展開。ギフトを入り口に他のアイテムも購入してもらいたい考えだ。
同サイトの商品点数は半年で数万点を扱うが、一大商戦の中元・歳暮シーズンはさらに膨らむ。カテゴリーとしてはギフトでも扱う食品関連が主力で、店頭取り扱い品に加えてネット限定商品も投入している。ギフトの中でも中元・歳暮の品ぞろえは豊富だが、内祝いなどの慶弔関連やカジュアルギフトはさらなる拡充を図るとともに、ウェブ広告を強化することなどで潜在顧客にアプローチする。
ギフト以外では、従来は店頭で購入されていた商品であるランドセルなどでネット受注が増えているという。また、今後は自宅使いできる商品の点数や奥行き、企画の幅を広げる。とくに、基礎化粧品を中心としたコスメや健康志向の商品といった継続性の高いアイテムを拡充する。
健康志向の消費者に向けてはココナッツオイルやグラノーラ、減塩食品など話題の商品は紙媒体やウェブで訴求しやすいこともあり、店頭顧客はもちろん、新しい客層の開拓にも期待している。
同社の通販利用者は30歳前後と50代以上の女性がボリュームゾーンのため、紙媒体の活用にも積極的だ。例えば、2013年の歳暮シーズンからは、美と健康を保つ食品と健康食品を厳選したカタログ「Beauty plus(ビューティ・プラス)」(画像=A4判・約20ページ、発行部数70~80万部)を年2回発刊し、中元・歳暮の利用客などに配布している。
直近では5月の中元立ち上がり時期に発刊し、約130点の商品を提案。電話やネット、店頭のギフトサロンでも注文を受けるが、ネットでは商材を入れ替えながら長期間、特設コーナーを設けることで"ギフトプラスワン"のニーズを掘り起こすとともに、自家需要の開拓や店頭休眠客のEC利用につながるケースもあるようだ。
また、5月に発刊した中元カタログ「大丸 夏の贈り物」では、フリーアナウンサーの進藤晶子さんをナビゲーターに起用した。カタログ掲載商品30点にQRコードをつけ、誌面には掲載しきれない情報をウェブで発信したのに加え、そのうち4つのアイテムには初めてムービーを制作。作り手と進藤さんとの対談を動画で配信するなど、コンテンツマーケティングにもトライアルしたところ、当該動画の再生回数は多く、しっかり見られていることからギフト商材との親和性が確認できたという。