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ネイティブ広告は、通常の記事やコンテンツと一体感があるという特徴から消費者に受け入れられやすい一方、掲載方法や内容によって消費者が騙されたと感じやすいという課題が指摘されている。これを受けて、ガイドラインや推奨規定を定めた。ガイドラインでは、広告の責任の所在を明確にするために、「広告であることの表記」や「広告主体者の明示」が必要とした。
「広告審査」について、媒体社は独自に定める広告掲載基準により必ず広告審査を行う必要があるとした。広告配信事業者も自社の基準に基づき掲載の可否を判断し、基準に合致しない広告の配信を停止するなどの措置をとる必要があるとした。
ガイドラインの運用を巡る詳細は、「ネイティブ広告に関する推奨規定」に定めた。
推奨規定では、ネイティブ広告を「媒体社やプラットフォーマーが運用するもの」(インフィード広告を掲載手法で3類型)、「ネットワーク配信事業者が運用するもの」(アドネットワークなど2類型)、「これら事業者からのリンク先として設定されている広告」(4類型)の9つに分類。それぞれに「広告表記」や「広告主体者の明示」「広告審査の必要性」に関する規定を定めた。
広告の掲載場所となる媒体社やプラットフォーマーが運用する広告や、ネットワーク配信事業者が運用する広告は、広告枠内に「広告」「PR」「AD」といった表記を行うことや、「文字の大きさ」「文字・背景の色」「表示する位置」が分かりやすいものとするよう求める。またいずれの広告も「広告主体者の明示」を求める。ほかに、個別の広告ごとの留意事項も示した。「広告審査」も必ず行うことを求めた。
一方、広告のリンク先となる4類型のうち、広告主が運用する「オウンドメディア」や「ランディングページ」は広告表記の規定を設けないものの、誘導元の媒体社がリンク先としての適切性や、広告主体者が明示されていることを確認する必要があるとした。「広告審査」は、「審査の対象とする」という表現にとどめた。
リンク先が、媒体社が運用する「タイアップ広告」である場合、媒体の性質や広告の手法に併せ、広告であることが明確に分かる表記を求める。広告主体者の表示は、媒体社、広告主体者の両者の名称を明示する。また、「広告審査」も必ず行う。
JIAAでは昨年8月、協議会内に「ネイティブアド研究会」を立ち上げ、その定義やガイドラインの策定を進めてきた。今後、日本アドバタイザーズ協会、日本広告業協会など関係団体と連携しつつ、ガイドラインの普及を進める。