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JSCと住友商事 タイで通販専門放送、5年後に年商90億円へ

2013年 3月 7日 10:34

031.jpgのサムネール画像 通販専門放送を行うジュピターショップチャンネル(JSC)は住友商事などと共同で6月からタイでテレビ通販専門放送を開始する。現地の有力小売事業者などとともに合弁会社を新設し、衛星放送の専門チャンネルでJSCのビジネスモデルと同様の24時間型のテレビショッピングを行う。新設したタイの合弁会社のトップには住友商事顧問でJSC元社長の大橋茂氏が就任。年商1200億円を稼ぎ出す現在のJSCの事業の礎を作った手腕を活かし、タイのテレビショッピングビジネスの迅速な立ち上げを図る。5年後をメドに年商30億タイバーツ(日本円換算で約90億円)を目指す。

 タイでの通販専門放送開始に先駆けて2月18日付でタイ・バンコクに合弁会社、「ショップ・グローバル・タイランド(SGT)」を新設した。同社の資本金は6億タイバーツ(日本円換算で約18億円)で、出資比率は住商グループが合計で40%(「ショップチャンネル・グローバル」が30%、住友商事のタイの現地法人が10%)、百貨店やスーパーなどを展開するタイ小売り最大手のセントラルグループの小売部門企業の「セントラル」が30%、化粧品や日用品など消費財分野の製造・販売大手のサハグループで中核の卸企業「アイ・シー・シー(ICC)」が30%となっている。なお、「ショップチャンネル・グローバル」とは今回のタイの合弁会社新設のために2月7日に設立された会社で、住商が3分1、JSCが3分の2を出資し、住商のライフスタイル・リテイル事業本部長の新森健之氏が社長となっている。

 SGTの代表取締役社長兼CEOには現在、住友商事の顧問でJSCの前々社長の大橋茂氏を派遣。JSCの発展途上期を支え、同社を急成長させた同氏の手腕をタイの事業でも活かす狙い。なお、大橋氏はSGTに常勤するという。JSCからも番組制作・商品調達など専門的なスキルを備えた社員を複数人派遣する予定。

 SGTではタイの民間企業が運営する衛星放送の専門チャンネルをメーンにケーブルテレビでの同時再送信も行い、タイ全域で24時間型テレビ通販番組の放映を6月をメドに開始する。事業開始時点での視聴可能世帯はタイの総世帯数の約半数にあたる1000万世帯となる見込み。

 6月の時点では録画の通販番組に生放送番組を加える形でテレビ通販事業を開始し、段階的にJSCと同様に完全生放送のテレビ通販専門チャンネルとしていきたい考えのようだ。なお、撮影スタジオは現在、建設中。また、「キャスト」(番組司会者)はJSCの現役キャストによる研修などを通じ、タイ人のキャストを育成中としている。物流倉庫は3拠点を使い分けることを想定し、選定中だという。

 SGTでは富裕層をターゲットに日本の宝飾品や化粧品、電化製品、服飾雑貨、食品。またタイ国内などで調達した高級品などを販売する。事業開始時点での取扱商品は全体の7割程度がJSCでの人気商品で構成される予定で、具体的な候補としては伊勢志摩産アコヤパールや「坂本これくしょん」の漆ジュエリー、美白化粧品「チェンジ」、アンチエイジングコスメ「ミツイ」、「3Dソールサンダル リフット」、和風ニットブランド「ゴマ」、山形の糸作家・佐藤正樹氏のオリジナルブランド「エムアンドキョウコ」、西川リビングの抱き枕「ひつじの抱きまくら"メルくん"」など。このほか、現地でも人気の高い日本の旬の食材なども販売する予定のようだ。様々な商品を試しながら、タイの消費者のし好にあった商品を模索していく考え。

 テレビ通販を軸にネット販売も行い、5年後をメドにSGTの年商として30億タイバーツ(日本円換算で約90億円)を目指す。

 また、今回のタイを第1弾として「今後も成長著しいアジア諸国への進出を検討していく」(JSC)としている。

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