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「ソーシャルメディアの正しい使い方を示したい」。
トランスコスモスが現在、力を入れているのが「ソーシャルメディア」の活用だ。3月14日、本社内にソーシャルメディア運用に特化した拠点を開設。専用のスタッフを置き、ソーシャルメディア運用全般を手がけている。立ち上がりは「ニーズは多い」(ソーシャルメディアサービス部・所年雄部長代理)と上々。コールからウェブ制作、プロモーションまで幅広く対応できる強みで訴求し、まずは今年度中に10億円以上の売り上げを目指している。
同社ではもともとソーシャルメディア業務も手がけていたが、「引き合いが多く専門部隊がないと苦しくなった」(同)ため、スムーズな情報共有や効率化向上を狙って拠点を開設。専用のスタッフ「ファシリテーター」を置き、コミュニケーション設計から投稿代行、監視、分析、FAQの作成など、「サポート」と「エンゲージメント」の2系統での対応を本格化した。
「ファシリテーター」は現在10人体制。コールセンター業務に携わっていたスタッフと、元・マーケティング業務従事者で構成される。担当はそれぞれ異なり、例えば、コールセンター出身のスタッフは「サポート」が専門で、ユーザーとのソーシャルメディア上でのやり取りや監視を担当。一方、マーケティング出身スタッフは新商品紹介やイベント告知、キャンペーンなどの「エンゲージメント」が中心。スタッフは、前者は文章の理解力を、後者はプランニング能力などを重視して採用しているという。
サービスの具体的な流れは、フェイスブックの場合は、まず「何に使うか」をクライアントと話し合い、目的を設定する。その後、目的に見合った体制やページ作りを実施。それから実際の運用やキャンペーンの企画出しなどを行う。投稿内容は、まず年間のイベントカレンダーを作成し、月に一度行われるクライアントとの編集会議で20~30件分を決定するのがひとつの形だ。ツイッターの場合はスタッフが張り付きで監視し、ユーザー投稿に迅速に反応していく。
対応メディアは現状ではフェイスブックとツイッターが中心。ただ、最近はユーチューブなどの動画系も増えているという。運用中のメディアは15件で、通販企業のキャンペーンなど一時的なものも含めると、3カ月で約30の案件があった。
今後はプロモーションの企画から集客の広告までをパッケージで提供する計画も進める。将来的にはオリジナルのソーシャルメディアの使い方を創出し、「本場のアメリカに逆にノウハウを輸出したい」(同)構想を描いている。(つづく)