食材宅配を行うベネッセアンファミーユは７月から、レシピブックを刷新する。これまで１冊にまとめられていた離乳食レシピと幼児向けレシピを別冊化。離乳食の初期から完了期までの調理ノウハウの紹介や、育児誌のコンテンツを利用した読み物を掲載し内容の充実を図った。レシピブックの「利便性」を継続利用の動機付けとして離脱を抑制しリピート購入を促進する。別冊化に伴うコスト増は利用期間の長期化に伴う増収で吸収する計画。

　刷新した離乳食期の乳幼児を持つ母親向けの「ｗｉｔｈベビーコース」は食材と一緒にレシピブックを配布し、離乳食と大人の食事を同時に調理できるもの。離乳食中期終了のタイミングで野菜ペーストが不要になるとして離脱するユーザーが目立っていた。一方、離乳食完了まで継続利用したユーザーの「ｗｉｔｈキッズコース」への移行率は７～８割と高かった。そのため、レシピブックは離乳食中期の離脱を抑制し、完了期まで続けられる内容に見直した。

　レシピブックの刷新ではまず、「ｗｉｔｈベビーコース」と「ｗｉｔｈキッズコース」を分冊化。「ｗｉｔｈベビーコース」に当たる４ページ分を抜き出して月刊のレシピブックを創刊した。20ページ以上に増量し、これまでのＡ４サイズからＢ５サイズに変更した。

　「ｗｉｔｈベビーコース」のレシピブックは離乳食初期から完了期まで調理方法を紹介。食材の大きさや固さ、味付け、量など子供の成長に合わせて閲覧できるようにした。乳幼児の発達に合わせてレシピ内容の違いを明確化して利便性を高め、利用の長期化を目指す。

　また、育児誌「たまごクラブ」や「ひよこクラブ」のコンテンツを利用して食育に関する読み物も掲載。「離乳食の切り替えのタイミングが分からない」「食べムラがある」など離乳食期の乳幼児を持つ母親の悩みを解消し、継続利用の動機付けとしたい考え。

　一方、「ｗｉｔｈキッズコース」で配布するレシピブックは、前期に好調だった通信教育「こどもちゃれんじ」のキャラクターを使用したメニューを定番化して紹介。子供が好き嫌いを無くし親子のコミュニケーションとしてのメニューを提案していく考え。また、雑貨通販コーナー「ママズセレクト」の充実を図る。

　別冊に伴うコスト増については、紙質や折り方などを工夫して原価を圧縮する。「ｗｉｔｈベビーコース」で平均４カ月の継続利用期間を数週間の伸ばすことで増収コスト増をペイできる見通し。