ベルーナの2012年3月期営業利益は、前期比10・0%増の74億600万円で二桁増益だった。主力の総合通販事業で売上高販管費率が改善したことが大きな要因だ。中でも総合通販事業では、売上高が同7・7%増の743億4000万円、セグメント利益も同35・6%増の27億5400万円と好調に推移。目標とする同事業売上高1000億円の達成に向けて業績を拡大している。今後の戦略について、安野清社長に聞いた。(聞き手は本紙記者・川西智之)
――前期を振り返って。 「総合通販事業ではカタログ関係が挽回してきたので、良い形にはなってきた。今季も成長性はキープできるだろう。出遅れていたネット関連も、だいぶ格好はついてきた。まずまずというところだろう。総合通販においては、若年層向けでは25%前後、中高年(ミセス)層向けでは3~4%、平均して10%の増収を目安にしているが、達成できそうな見込みになってきた。気合と根性でやり抜きたい(笑)」
――総合通販事業のアクティブ顧客は増加したが、新規顧客数は前年比トントンだった。 「コストパフォーマンスを考えて、バランスを見ながら出稿を進めた結果だ。ただ、新規顧客数が87万6000人ということで、数字的には問題ないと思う」
――最近はリピート率向上に向けた施策に取り組んでいる。
「まだ競合他社よりも低いので、伸びしろはあると思っている。商品の品質向上やサービス強化など、ベーシックな取り組みを進めたい。また、購入頻度の高い、インナーなどの買い回り品の構成比を増やす予定だ。今後は顧客の年間購入回数を増やす必要がある。現在は平均2・1回程度なので、3回くらいには引き上げたい」
――9月からテレビCMを放映する。 「イメージキャラクターには、AKB48の篠田麻里子さんを起用する。若年層をターゲットとしたもので、ネットでは7月中旬から流す。どれだけ回収できるかが問題だが、投資金額の半分くらいはイメージアップ分だと考えている。以前、化粧品子会社のオージオのCMで、韓流タレントのチャン・ドンゴンを起用したことがあるが、期間が短く効果が感じられなかった。今回は、少なくとも3年間は放映したいと思っている。当初は関東地方で放映するが、状況をみながらエリアを広げる予定だ」
――総合通販企業では、同様にタレントを起用したCMを流す企業が増えている。
「直接売り上げに結びつきにくいたけに、これまではあまり意味がないと考えていた。ただ、会社のイメージを上げるのは事実だし、新卒採用への影響や、社員の士気を上げる効果も考えられる」
――ベルーナの社名を前面に出すのか。 「社名をほとんど出さず、ブランド名の『リュリュ』をアピールしていく。若年層へのアピールが強すぎると、中高年層が離反する恐れがあるからだ」
――前期のネット販売の売上高は127億5000万円だった。計画通りの数字か。 「ほぼ予想通りだ。若年層に関してはネット筆が50%に近づいており、ほぼ他社並みとなる。一方、中高年層のネット比率は10%を超えた。この部分は成功事例がほとんどないので、他社をリードしていると思っている」
――このうちモバイル経由は。
「約25%となる」
――スマートフォン専用サイトを開設した。今後の戦略は。
「今のところ計画よりも良い数字が出ており、上ぶれしそうだ。フィーチャーフォン経由の売り上げは今後落ちていくだろうが、それ以上の売り上げが期待できる。50~60代の利用も予想より多くなっている」(つづく)
――前期を振り返って。
「総合通販事業ではカタログ関係が挽回してきたので、良い形にはなってきた。今季も成長性はキープできるだろう。出遅れていたネット関連も、だいぶ格好はついてきた。まずまずというところだろう。総合通販においては、若年層向けでは25%前後、中高年(ミセス)層向けでは3~4%、平均して10%の増収を目安にしているが、達成できそうな見込みになってきた。気合と根性でやり抜きたい(笑)」
――総合通販事業のアクティブ顧客は増加したが、新規顧客数は前年比トントンだった。
「コストパフォーマンスを考えて、バランスを見ながら出稿を進めた結果だ。ただ、新規顧客数が87万6000人ということで、数字的には問題ないと思う」
――最近はリピート率向上に向けた施策に取り組んでいる。
「まだ競合他社よりも低いので、伸びしろはあると思っている。商品の品質向上やサービス強化など、ベーシックな取り組みを進めたい。また、購入頻度の高い、インナーなどの買い回り品の構成比を増やす予定だ。今後は顧客の年間購入回数を増やす必要がある。現在は平均2・1回程度なので、3回くらいには引き上げたい」
――9月からテレビCMを放映する。
「イメージキャラクターには、AKB48の篠田麻里子さんを起用する。若年層をターゲットとしたもので、ネットでは7月中旬から流す。どれだけ回収できるかが問題だが、投資金額の半分くらいはイメージアップ分だと考えている。以前、化粧品子会社のオージオのCMで、韓流タレントのチャン・ドンゴンを起用したことがあるが、期間が短く効果が感じられなかった。今回は、少なくとも3年間は放映したいと思っている。当初は関東地方で放映するが、状況をみながらエリアを広げる予定だ」
――総合通販企業では、同様にタレントを起用したCMを流す企業が増えている。
「直接売り上げに結びつきにくいたけに、これまではあまり意味がないと考えていた。ただ、会社のイメージを上げるのは事実だし、新卒採用への影響や、社員の士気を上げる効果も考えられる」
――ベルーナの社名を前面に出すのか。
「社名をほとんど出さず、ブランド名の『リュリュ』をアピールしていく。若年層へのアピールが強すぎると、中高年層が離反する恐れがあるからだ」
――前期のネット販売の売上高は127億5000万円だった。計画通りの数字か。
「ほぼ予想通りだ。若年層に関してはネット筆が50%に近づいており、ほぼ他社並みとなる。一方、中高年層のネット比率は10%を超えた。この部分は成功事例がほとんどないので、他社をリードしていると思っている」
――このうちモバイル経由は。
「約25%となる」
――スマートフォン専用サイトを開設した。今後の戦略は。
「今のところ計画よりも良い数字が出ており、上ぶれしそうだ。フィーチャーフォン経由の売り上げは今後落ちていくだろうが、それ以上の売り上げが期待できる。50~60代の利用も予想より多くなっている」(つづく)