ベルーナは今年９月から、テレビＣＭの放映を開始する。若い女性をターゲットにしたもので、タレントを起用したイメージＣＭとなる予定。初年度は首都圏を中心に流す。同社の顧客はミセス層が中心だが、近年はネット販売の強化とともに若年層向け事業も拡大しており、ＣＭの放映でさらなるブランド浸透を狙う。

　ベルーナがこうしたイメージＣＭを流すのは初めて。１年目の結果を見ながら地域を拡大し、長期的な放映も視野に入れた取り組みを行う。出稿費用として５～７億円を予定しており、印刷用紙の値上げも含めて、今期の広告宣伝費は10億円前後の増加を見込んでいる。販売管理費は前期比９・５％増の５９３億９０００万円を予想しており、13年３月期の連結営業利益は、同１・３％増の75億円にとどまる見込み。

　総合通販では、若年層向け事業「リュリュ」「ルアール」を強化しており、12年３月期の同事業売上高は前期比24・３％増の１５８億２０００万円だった。このうちネット販売の比率は、前期から１・２ポイント増えて48・３％。テレビＣＭの投入で、中長期的な売上拡大を狙う。

　また、既存顧客の稼働率を高めるため、20～30代を対象とした「ルアール」では子供向け商品の取り扱いを予定しているほか、ミセス層向け事業でも40代女性を対象にしたファッションカタログ「ラナン」を創刊している。

　同社は昨年から実店舗の展開に力を入れており、現在は北関東に衣料品関連のテスト店舗を３店開設している。今後は店舗を10店まで増やす予定で、首都圏を中心として、横浜などの南関東にも出店する計画だ。

　物流関連では、１３０億円を投資して新しい物流センターを埼玉県吉見町に新設する。14年秋にも稼働を予定しており、これまでのセンターは他社からの受託関連で活用する。