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日健栄協調査、11年度のトクホ市場規模、03年の水準に後退、用途拡大せず閉塞感続く

2012年 4月 5日 15:25

日本健康・栄養食品協会(日健栄協=事務局・東京都新宿区、下田智久理事長)が発表した2011年度の特定保健用食品(トクホ)市場は09年度の前回調査比5・8%減の5175億円だった(前号で既報)。市場は07年度の約6800億円をピークに減少に転じ、01年~03年度の水準にまで落ち込んでいる。「保健の用途」拡大への期待は薄く、10年には、撤廃されたはずの形状規制が蒸し返され、トクホ取得に至らなかった品目もある。これら課題が解決に向かわない限り、市場が再拡大に向けたきっかけを掴むのは難しそうだ。
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 「保健の用途」別では、「整腸関連」や「血糖値関連」が減少した一方、「コレステロール関連」「血圧関連」「中性脂肪・体脂肪関連」が増加した。

 用途別市場規模は、「整腸関連」が前回調査比5・3%減の約2900億円。以下、「中性脂肪・体脂肪関連」が同3・8%増の約1107億円、「歯の健康関連」が同36・3%減の約325億円、「コレステロール関連」が同6・1%増の約248億円、「血圧関連」が同17・6%増の約244億円、「血糖値関連」が同16・4%減の約180億円、「骨・ミネラル関連」が同13・4%減の約166億円と続く。「中性脂肪・体脂肪関連」や「血圧関連」は07年度から09年度にかけて市場が大幅に縮小したものの、許可品目数が増えたことで11年度は復調の兆しをみせた。「コレステロール関連」も着実に増加し続けている。

 ただ、許可件数は鈍化している。許可品目数は昨年12月末時点で983件となり、着実な増加を見せる。しかし、過去2年の許可品目135件のうち、11年に許可を受けたのは51件と前年を下回っている。

 10年には血糖値関連のトクホ取得を目指した日清ファルマの「グルコバスター カプセル」が消費者委員会の「カプセル形状が医薬品との誤認を招く」という指摘のために許可されなかったこともある。トクホを取得する食品の種別では飲料や乳製品、菓子など食品形態が依然として中心。過去に認可を受けた一部商品を除き、錠剤・カプセル形状が現行制度の中で認可を得るのは極めて難しい状況が続いている。


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