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ジャックスのウェビー通販パック、契約率が大幅に向上、在京キー局が相次ぎ導入

2012年 3月11日 21:25

信販大手のジャックスの「WeBBy(ウェビー)通販パック」が好調だ。同サービスは顧客と電話のみでショッピングクレジット契約を完結する仕組みで、手続きはすべてジャックスが代行するのが特徴。顧客が分割払いを希望する場合でも、申込書郵送などの手間が省けるため、成約率が大きく向上するという。すでに在京6局のテレビ通販がサービスを導入しており、今後も電話での注文が多い通販企業などに売り込む考えだ。
 
 顧客に申込書を郵送する場合、契約完了までに通常は1週間から10日ほどかかる。同サービスでは、顧客からの注文があった際にデータをジャックスに送信。個人情報取り扱いに関する書面を顧客に発送し、確認してもらったあと、同社が電話でクレジット申し込みと契約意思の確認をする。そのため、契約完了までの日数を約4日まで減らすことができる。

 申込書を郵送しても、記入が面倒だったり、購入意欲が低下したりといった原因で、契約書の返送率は低くなる傾向がある。あるテレビ通販会社の場合、返送率は40%にとどまっていたが、サービスを導入したことで契約率が90%まで増加したという。最初の申し込み時に、顧客に都合の良い時間を確認することで、ジャックスから電話をした際の在宅率が高まり、契約率の増加にもつながっている。

 導入価格は、初期費用が無料、注文1件あたりの費用は1500円となる。現在、同サービスを利用しているのは50~60社。1カ月で2000件ほどの注文を扱っている。当初はネット販売での注文に慣れていない、中高年層の利用を見込んでいたが、利用社数の増加にあわせて、最近では若年層の利用も増えているという。

 電話でクレジット契約が完結する仕組みは他社にはない。2010年から開始した同サービスにより、在京キー局などテレビ通販関連の決済に食い込むことに成功した。その他には、NECやソニーマーケティングが運営する、パソコンを販売する通販サイト、さらには旅行関連のサイトにも導入している。

 パソコン販売の場合、通販サイトで商品の詳細を確認し、注文は電話で行うという顧客が同サービスを利用している。ジャックスでは、新聞広告や折込チラシなどで通販を行う企業にも需要があるとみており、取扱社数を早期に100社まで拡大したい考え。

 また、今後は同様のサービスを教育分野などにも広げたい考え。クレジットカードの利用頻度を上げることで、取扱高の拡大につなげる狙い。
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