セシールは、ネット向けファストファッションブランドである「ＡＮＩＴＡ　ＡＲＥＮＢＥＲＧ（アニタ・アレンバーグ）」の２０１２年春夏商品の展開に合わせ、ブロガーやプレス関係者を集めた商品内覧会を開催した。今春夏シーズンは、"ポップなビンテージカジュアルスタイル＂をテーマにシューズやバッグ、アパレルの新商品約１００アイテムの投入を予定。ブロガーやプレスの情報発信力を活かし、ブランド認知度の向上と売り上げの拡大につなげる。

　「アニタ・アレンバーグ」では、２００９年９月のスタート以降、毎回、春夏および秋冬の新商品発売時期にブロガーを招いた商品内覧会を開催している。ブロガーが実際の商品を見られる機会を作り、より多くの書き込みをしてもらうことを狙ったもので、10年の秋冬シーズンからは、プレス関係者も招いた２部構成で展開。

　現状、全体売り上げの数％がアフィリエイトによるものであるなど実売で効果が出ているほか、雑誌などで取り上げられる機会も増えるなどブランド認知度の向上にも寄与しているという。今回の内覧会では、約40人のブロガーを招待。担当者の説明を交え、じっくりと商品を見てもらった。

　一方、実際の商品についてみると、シューズでは、基幹商材となっているパンプスのバリエーションを拡充。従来、比較的シンプルなイメージの商品が多かったが、今春夏シーズンは、レース生地、型押し生地の使用やツートンカラーの商品、サンダルなど約10型の新商品を投入。多様な顧客ニーズの対応を図った。

　このうち２月３日に発売した「フラワーモチーフサンダル」は、累計20万個以上を販売する人気商品「フラワーモチーフバレエパンプス」のサンダル版と言えるもの。「アニタ・アレンバーグ」でサンダルを投入するのは初だが、「予想以上に動いており、サイズによっては３日で売り切れたものもある」（ネットビジネス開発部・紙西一輝開発課長）という。

　また、パンプスと並ぶマグネット商材のバッグでは10型の新商品投入を予定。このうち一押し商品の「ラージスクエアトート」は、すっきりとしたスクエアのフォルムに上質感を持たせ収納容量などの実用性にもこだわったのが特徴。また、新たな試みとして、同じデザインでひと回り小さいスモールバージョンを用意し、通勤などの普段使いにスタンダードバージョン、昼食などちょっとした外出時にスモールバージョンといった商品の使い分け提案を行う。

　一方、アパレルでは60アイテムの投入を計画。ミリタリー系の商品を強化する。冬物商材でミリタリー柄のアウターに動きが見られたことを受けたもので、特にスプリングバージョンの「ミリタリーコート」を一押し商品として訴求する。

　セシールでは、新たな商品提案およびブロガーやプレスからの情報発信で、若年層新規顧客の入口としての「アニタ・アレンバーグ」の地位確立を図る構えだ。