TSUHAN SHIMBUN ONLINE

インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社
記事カテゴリ一覧

ジュピターショップチャンネル、インフォマーシャルを開始へ

2012年 1月12日 13:54

 ジュピターショップチャンネル(JSC)が"インフォマーシャル"によるテレビ通販を始める。同社で人気商品となっているダイエット食品、化粧品、運動器具の3商品について、それぞれ120秒のインフォマーシャルを制作、BSおよびCS局10局の放送枠を購入して放映する。放映期間は1~3月末までで、期間中に各局合計で300回のインフォマーシャルを放映する。「売り場」の拡大を図るため、従来からU局やBS局で放送枠を確保し、同社のCS専門放送で放映している生通販番組のサイマル放送(同時並行放送)は行なってきたが、インフォマーシャルによる展開は初めて。

JSCがインフォマーシャルを放映するのは1月16日から。BS2局(BS朝日、BS11)とCS8局(LaLa TV、FOX、チャンネルNECO、ホームドラマチャンネル、KBS、ファミリー劇場、スーパードラマTV、AXN)で3月末まで合計300回、放映する。

3商品.JPG インフォマーシャルで訴求するのはインフォマーシャルで販売しやすいと判断したヘルス、コスメ、フィットネスのジャンルから、JSCで売れ筋の目元用ジェル「シックスティセカンズ」(税込3990円=画像㊤)とダイエット食品の「新アサイーエナジーダイエッタ」(1箱税込6300円、2箱で1万2075円=画像㊥)、運動器具「美バランス 下腹スリムスイング」(税込4500円=画像㊦)の3商品で、それぞれ120秒のインフォマーシャルをJSCの通常番組を制作している部署が自前で制作した。

 インフォマーシャルの内容は「一般的なインフォマーシャルの形に近い。ナレーションの声は(JSCの番組に出演中の)キャスト(番組司会者)のものだが出演はしていない。ゲストが出演して商品を説明したり、商品の使用前・使用後の比較で効果を訴求したりしている」(同社)という。なお、インフォマーシャル用の特別価格やセット販売は行っていないという。顧客からの反応を見るため、3つのインフォマーシャルは放映期間中、様々な時間帯で繰り返し放映する予定。

 インフォマーシャル展開は「売り上げよりも『ショップチャンネル』自体の認知度向上が目的」(同)とし、インフォマーシャル経由でBS、CSの視聴者を同社の通販専門放送の視聴に誘導するための一環としている。

 JSCは視聴世帯数の拡大のため、運営するCS専門チャンネルや契約を結ぶ全国のケーブルテレビ局経由での番組放映に加え、テレビ局から放送枠を購入して番組の放映を行なう試みを積極的に進めており、BS朝日、BSフジ、日本BSで通販番組のサイマル放送を実施。今年1月2日からは独立UHF局の東京メトロポリタンテレビジョンでもサイマル放送をスタート、地上波でも番組放映を始めている。

 今後も視聴者が多い地上波を含め、自社番組をテレビ局各局で放映していきたい考えのようだが、サイマル放送の場合、テレビ局が放映前に内容などを考査しにくく、放送枠の販売に難色を示す局も少なくないと見られるため、JSCは事前に考査でき、放送枠取得のハードルが低いインフォマーシャルの展開で「売り場」の拡大を迅速に進めたい狙いもある模様。

 インフォマーシャルの今後については「まずはテスト的な位置付けで反響や効果などを見極めた上で決めたい」(同)としているが年商1000億円超のJSCが本格的にインフォマーシャルに打って出てきた場合、競合として、また放送枠の取得などの面で既存のテレビ通販事業者にも影響が出てくる可能性もあり、行方が注視されそうだ。

楽天 通販のよみもの 業界団体の会報誌「ジャドマニューズ」 通販売上高ランキングのデータ販売