2011年の通販業界で特に強い印象を読者に与えた10大ニュース。本欄では、選ばれた4位以下の出来事に対する読者の声を紹介していく。
4位に入ったのは「悠香の自主回収問題」。今年通販業界で起きた事件としては、最も世間を騒がせたといえるだろう。単品通販からの投票が目立ち「一般的な原料によるトラブルだけに対応が難しい」という声のほか、「人ごとではない」との声もあった。
基幹商品である洗顔石けん「茶のしずく」に含まれる「加水分解コムギ末」が小麦アレルギーを引き起こすとして、5月に同社が自主回収を発表。一方で、来春にも各県で結成された被害者弁護団が集団訴訟の準備を進めていることも分かっており、問題は長引きそうだ。
同社では、「加水分解コムギ末」がアレルギー発症の可能性となっている事実を、09年末から10年初頭にかけて医師などから指摘されていたにも関わらず、何の対策も打ってこなかったほか、顧客に対しては少額の「お見舞い金」で解決しようとするなど、リスク軽視と被害者への対応のまずさが問題を大きくした要因といえる。読者からは「顧客の声を社内で共有する仕組みや、トラブルに早急に対応できる体制が必要」と、今回の事件を教訓とする意見があった。
5位は「送料無料が活発化」。昨年、アマゾンが購入金額によらず送料を無料にするサービスを恒常化したが、今年は家電量販店の通販サイトが相次いで送料無料キャンペーンを実施した。6月にヨドバシカメラが開始したのを皮切りに、7月には最大手のヤマダ電機のほか、ビックカメラなども開始。さらには、ネット専業大手のストリームも追随した。「サービスとして『当たり前』になりつつある」との声に代表されるように、「送料無料」が消費者の間で一般化する可能性がある。
一方で問題となるのは送料をどこで吸収するか。商品価格に上乗せするケースも考えられるだけに「消費者からの誤解を招かないようにすべき」との声が聞かれた。
6位には「通販市場、4兆5000億円に」がランクイン。10年7月の調査では伸び率が鈍化したものの、今年7月調査では前期比10・8%増と成長が再加速。「これからまだ増えるだろう」との意見がみられた。
7位となったのは「円高が進行」。歴史的な円高は国内製造業に大きなダメージを与えており、海外へ商品を輸出する通販企業からは「影響が大きい」との声が聞かれた。ただ、直貿比率の高い通販企業にとっては、円高は原価率低減の要因となりうるほか、海外生産や拠点設置には有利な要因ともなる。円高傾向は定着しており、各企業の対応が注目されそうだ。
同じポイントで7位に入ったのは「節電商品が人気」。東日本大震災後の電力不足を受けて、各社で節電対策商品が売れた。ディノスでは、節電・防災関連商品が順調で、今中間期はカタログ通販売上高が2桁増に。読者からは「エコに対する消費者の意識が変わった」「来年も扇風機やこたつなどの節電商品が売れるのでは」との意見があった。
9位は「リアル店舗との融合進む」。紙媒体では取り込めない層の取り込みに向けて、実店舗の出店を強化する動きが活発化している。ベルーナは茨城県に衣料品の開設。また、セシールでは下着の実店舗「ソッポソッピ」において、店舗を主軸にカタログ・ネットへ顧客を誘導する流れとしている。読者からは「実店舗と通販の連動は一層重視される」と予測する声が聞かれた。
同じく9位は「TPP参加交渉へ」。関税が撤廃されれば程度の差はあれ通販市場にも影響が出るのは必至なだけに、今後の動向が注目される。
4位に入ったのは「悠香の自主回収問題」。今年通販業界で起きた事件としては、最も世間を騒がせたといえるだろう。単品通販からの投票が目立ち「一般的な原料によるトラブルだけに対応が難しい」という声のほか、「人ごとではない」との声もあった。
基幹商品である洗顔石けん「茶のしずく」に含まれる「加水分解コムギ末」が小麦アレルギーを引き起こすとして、5月に同社が自主回収を発表。一方で、来春にも各県で結成された被害者弁護団が集団訴訟の準備を進めていることも分かっており、問題は長引きそうだ。
同社では、「加水分解コムギ末」がアレルギー発症の可能性となっている事実を、09年末から10年初頭にかけて医師などから指摘されていたにも関わらず、何の対策も打ってこなかったほか、顧客に対しては少額の「お見舞い金」で解決しようとするなど、リスク軽視と被害者への対応のまずさが問題を大きくした要因といえる。読者からは「顧客の声を社内で共有する仕組みや、トラブルに早急に対応できる体制が必要」と、今回の事件を教訓とする意見があった。
5位は「送料無料が活発化」。昨年、アマゾンが購入金額によらず送料を無料にするサービスを恒常化したが、今年は家電量販店の通販サイトが相次いで送料無料キャンペーンを実施した。6月にヨドバシカメラが開始したのを皮切りに、7月には最大手のヤマダ電機のほか、ビックカメラなども開始。さらには、ネット専業大手のストリームも追随した。「サービスとして『当たり前』になりつつある」との声に代表されるように、「送料無料」が消費者の間で一般化する可能性がある。
一方で問題となるのは送料をどこで吸収するか。商品価格に上乗せするケースも考えられるだけに「消費者からの誤解を招かないようにすべき」との声が聞かれた。
6位には「通販市場、4兆5000億円に」がランクイン。10年7月の調査では伸び率が鈍化したものの、今年7月調査では前期比10・8%増と成長が再加速。「これからまだ増えるだろう」との意見がみられた。
7位となったのは「円高が進行」。歴史的な円高は国内製造業に大きなダメージを与えており、海外へ商品を輸出する通販企業からは「影響が大きい」との声が聞かれた。ただ、直貿比率の高い通販企業にとっては、円高は原価率低減の要因となりうるほか、海外生産や拠点設置には有利な要因ともなる。円高傾向は定着しており、各企業の対応が注目されそうだ。
同じポイントで7位に入ったのは「節電商品が人気」。東日本大震災後の電力不足を受けて、各社で節電対策商品が売れた。ディノスでは、節電・防災関連商品が順調で、今中間期はカタログ通販売上高が2桁増に。読者からは「エコに対する消費者の意識が変わった」「来年も扇風機やこたつなどの節電商品が売れるのでは」との意見があった。
9位は「リアル店舗との融合進む」。紙媒体では取り込めない層の取り込みに向けて、実店舗の出店を強化する動きが活発化している。ベルーナは茨城県に衣料品の開設。また、セシールでは下着の実店舗「ソッポソッピ」において、店舗を主軸にカタログ・ネットへ顧客を誘導する流れとしている。読者からは「実店舗と通販の連動は一層重視される」と予測する声が聞かれた。
同じく9位は「TPP参加交渉へ」。関税が撤廃されれば程度の差はあれ通販市場にも影響が出るのは必至なだけに、今後の動向が注目される。