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オフィス・デポ・ジャパン、即時配送サービスを開始、都内の一部地域で

2011年 9月 8日 12:49

カクヤスのノウハウ活用

酒販チェーンのカクヤスの子会社でオフィス用品通販を行うオフィス・デポ・ジャパン(ODJ=本社・東京都品川区、細谷武俊社長)は都内の一部地域を対象とした受注後即時配送サービスを始める。東京・千代田区内に開設した拠点の近隣の事業所を対象に需要の高いコピー用品や文具など約2000点をリアカーなどを使い、専門スタッフが即時に配達する仕組み。同様のビジネスモデルを展開する親会社、カクヤスのノウハウを活用した。即時配達サービス開始で顧客事業所の利便性を高め、アスクルなどの競合に対抗、顧客の奪還を図りたい狙い。

ODJが9月15日から開始するオフィス用品の即時配達サービスは「クイック・デリバリー・サービス(QDS)」。

 親会社のカクヤスが酒類販売店舗周辺の飲食店などを顧客に送料無料で酒類・飲料の宅配サービスを行っている形を踏襲し、東京・千代田区の神田小川町に配送拠点となる「オフィス・デポ千代田営業所」を開設。コピー用紙やインクトナー、文具事務用品、飲料などオフィスの必需品として需要が高いと思われる約2000点を在庫して、同拠点から半径1キロメートル圏内である西神田や本郷、湯島などの中小事業所を対象に午前8時半~午後6時半の受付時間内の受注分(※受付時間外受注の配達は翌日以降、希望配達時間を指定可能)についてはODJの専用スタッフが商品をピッキングして、リアカー付自転車などで即時に配達する仕組み。

 受注は電話と専用用紙によるFAXで受け付ける。注文金額が900円以上の場合は送料は無料とした。

 商品の配達時には次回に注文や追加注文をその場で宅配スタッフが受け付けるほか、使用済みのプリンタインクカートリッジ・トナーカートリッジの無料回収、折りたたみコンテナなどを使い、ダンボールなど配達時の梱包材を出さないようにするなど、小回りのきくサービスなどを付加し利用促進を図る。なお、決済は代引、クレジットカード払い、請求書払いに対応している。

 まずQDSはコアターゲット層である中小規模の事業所が約1万5000件程度、密集している小川町からスタート。当該地域の事業所に専用チラシのポスティングを行うなどで利用社拡大を図る。

 スタート後は反応を見ながら、「例えば、拠点となる営業所に店舗機能はないが、要望に応じて店舗をQDSの拠点にすることなどもある」(同社)としており、サービス内容を微調整していく意向で徐々に他の地域でも拡大させ、カタログやネットで展開中の通販に次ぐ事業のもう1つの柱に育成する狙い。

 また、オフィス用品通販では先を行くアスクルや大塚商会、カウネットなどの競合に対抗していきたい考え。

 ODJは昨年12月にカクヤスが米オフィス・デポからODJ全株を取得し、完全子会社化。カクヤス傘下入り後はアスクルで執行役員を務めた経験もある細谷氏が社長となって、再スタートを切っている。

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