エイボン・プロダクツは4月下旬に通販サイト「エイボンオンラインショップ」を開設し、通販事業を本格化した。主力の訪販事業の業績低迷を背景に、訪販会員以外が購入できるネット販売を中心に新規客層の開拓に乗り出した。昨年12月に新社長に就任した羽鳥成一郎社長に通販事業の本格化の狙いや、今後の取り組み計画について聞いた。(聞き手は本紙記者・兼子沙弥子)
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4月下旬に、通販サイト「エイボンオンラインショップ」を開設し、訪販ユーザー以外の新規客の開拓に乗り出した。ネット販売本格化の狙いは。 「今後の成長を考えると市場のセグメンテーションがキーになるだろう。ネット販売は若年層向けにマーケットのセグメンテーションが可能だ。これまで訪問販売員の"エイボンレディ"一本で販売してきたため、消費者の価値観の変化や人口動態の変化などを踏まえたマーケティングを行ってこなかった。エイボンレディの年齢に比例して顧客の年齢層も上がった。一方で20~30代の若い層の認知度が低かった。若年層はいずれメーンの消費者になるので、今から築くべきと判断した」
「ネット販売は訪販会員ではない方が直接購入できる仕組みだ。ネット販売に進出した意味はそこにあり、ブランドや商品、サービス、イメージなどに共鳴してくれる方やそうでない方にどう訴求していくかが重要になる」
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非会員向けの通販は訪販とバッティングしないのか。 「通販は自分用に購入するため、友人などに商品を販売するエイボンレディとはそもそもの購入目的が異なる。通販顧客をエイボンレディに誘導することは戦略的には行わない。ただ、新聞や雑誌に通販広告を出稿することで認知度が高まるため、既存のエイボンレディにとってもプラスになるだろう。今後は若年層向けの新ブランドを立ち上げる予定でバッティングはないとみている」
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新しく立ち上げるブランドの構想は。 「詳細は言えないが、来年中の発売を予定している。今は準備期間として、市場分析を行っている状況だ。エイボンのブランドや商品特徴、購入方法などで反応してくれる方にまずはアプローチしていきたい」
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新規客獲得は順調に進んでいるか。 「上期の売上高は非常に好調で、期待以上の結果を出している」
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奏功した点は。 「新聞や女性誌、ポータルサイトへ広告を出稿している。特に好調だったのは40代向けの女性ファッション誌で、見開き2ページを使って基礎化粧品『ミッションY』シリーズのトライアルセットを紹介した。これまでやってこなかったチャネルでブランドやイメージを伝えると多くの反応があり、ネットの受注比率が高かった。今後、広告費をかなり投下して、広く新規客を獲得していきたいと考えている」
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新規客獲得に『ミッションY』シリーズを選んだ理由は。 「同商品は1980年代に販売を開始したロングセラー商品で、発酵テクノロジーによる処方を採用している。年齢ではなく商品の特徴でセグメントできる商品だ。日本が生んだ知恵に対する信頼感と安心感があり消費者のし好に合致している」
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コンタクトポイントとしてコールセンターも重要視している。 「コールセンターは130席を用意しており、人数の拡大と質の向上、システムの強化に注力している。雑誌広告の受注窓口としても機能し、受注時に会社の特徴などを紹介することで本商品の購入につなげている」
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カタログの刷新も計画している。 「当社ではマガジンと呼んでおり、これまではエイボンレディ向けに発行していた。今後は通販顧客にも配布する予定で、これまでは商品と価格とモデルしか掲載していなかった内容を見直す。今秋をメドに読んでいて楽しくなるような魅力的な内容に変えていく計画だ」
――今後の売り上げ目標は。 「2015年には全体売上高330億円を目指している。当社の顧客との接点はエイボンレディやカタログ、実店舗、コールセンター、インターネットの5つで、通販と訪販の2つの販路を持つユニークさが強みとなるだろう。上期の通販は期待以上の結果で、訪販も伸びている。通販広告のPR効果が訪販にもプラスになっている」
――4月下旬に、通販サイト「エイボンオンラインショップ」を開設し、訪販ユーザー以外の新規客の開拓に乗り出した。ネット販売本格化の狙いは。
「今後の成長を考えると市場のセグメンテーションがキーになるだろう。ネット販売は若年層向けにマーケットのセグメンテーションが可能だ。これまで訪問販売員の"エイボンレディ"一本で販売してきたため、消費者の価値観の変化や人口動態の変化などを踏まえたマーケティングを行ってこなかった。エイボンレディの年齢に比例して顧客の年齢層も上がった。一方で20~30代の若い層の認知度が低かった。若年層はいずれメーンの消費者になるので、今から築くべきと判断した」
「ネット販売は訪販会員ではない方が直接購入できる仕組みだ。ネット販売に進出した意味はそこにあり、ブランドや商品、サービス、イメージなどに共鳴してくれる方やそうでない方にどう訴求していくかが重要になる」
――非会員向けの通販は訪販とバッティングしないのか。
「通販は自分用に購入するため、友人などに商品を販売するエイボンレディとはそもそもの購入目的が異なる。通販顧客をエイボンレディに誘導することは戦略的には行わない。ただ、新聞や雑誌に通販広告を出稿することで認知度が高まるため、既存のエイボンレディにとってもプラスになるだろう。今後は若年層向けの新ブランドを立ち上げる予定でバッティングはないとみている」
――新しく立ち上げるブランドの構想は。
「詳細は言えないが、来年中の発売を予定している。今は準備期間として、市場分析を行っている状況だ。エイボンのブランドや商品特徴、購入方法などで反応してくれる方にまずはアプローチしていきたい」
――新規客獲得は順調に進んでいるか。
「上期の売上高は非常に好調で、期待以上の結果を出している」
――奏功した点は。
「新聞や女性誌、ポータルサイトへ広告を出稿している。特に好調だったのは40代向けの女性ファッション誌で、見開き2ページを使って基礎化粧品『ミッションY』シリーズのトライアルセットを紹介した。これまでやってこなかったチャネルでブランドやイメージを伝えると多くの反応があり、ネットの受注比率が高かった。今後、広告費をかなり投下して、広く新規客を獲得していきたいと考えている」
――新規客獲得に『ミッションY』シリーズを選んだ理由は。
「同商品は1980年代に販売を開始したロングセラー商品で、発酵テクノロジーによる処方を採用している。年齢ではなく商品の特徴でセグメントできる商品だ。日本が生んだ知恵に対する信頼感と安心感があり消費者のし好に合致している」
――コンタクトポイントとしてコールセンターも重要視している。
「コールセンターは130席を用意しており、人数の拡大と質の向上、システムの強化に注力している。雑誌広告の受注窓口としても機能し、受注時に会社の特徴などを紹介することで本商品の購入につなげている」
――カタログの刷新も計画している。
「当社ではマガジンと呼んでおり、これまではエイボンレディ向けに発行していた。今後は通販顧客にも配布する予定で、これまでは商品と価格とモデルしか掲載していなかった内容を見直す。今秋をメドに読んでいて楽しくなるような魅力的な内容に変えていく計画だ」
――今後の売り上げ目標は。
「2015年には全体売上高330億円を目指している。当社の顧客との接点はエイボンレディやカタログ、実店舗、コールセンター、インターネットの5つで、通販と訪販の2つの販路を持つユニークさが強みとなるだろう。上期の通販は期待以上の結果で、訪販も伸びている。通販広告のPR効果が訪販にもプラスになっている」