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スタートトゥデイ オンワードのEC運営受託、支援業務の獲得に弾み

2009年11月 4日 19:41

 スタートトゥデイは10月29日、アパレル大手オンワード樫山のネット販売支援業務を受託し、12月1日にパソコンと携帯版の通販サイトを開設する。オンワードは、08年12月に自社通販サイトを開設したが、「23区」など主力の百貨店ブランドは投入せず、試験運営に近かった。大手アパレルのネット販売では、サンエー・インターナショナルなどに遅れをとっており、スタートトゥデイとタッグを組むことで現状を打破できるか注目される。

 新たに開設するのは「ONWARD CROSSET(オンワード・クローゼット)」で、オンワードが運営していた同名の通販サイトを全面的に刷新。「23区」「組曲」など主力ブランドも投入する。

 通販サイトの運営代行はスタートトゥデイ100%子会社のスタートトゥデイコンサルティング(STC)が担う。

 STCは、スタートトゥデイの物流センター「ゾゾベース」(千葉県習志野市)でオンワードの商品を保管・管理し、商品撮影や梱包、発送、決済などのフルフィルメント業務全般と、サイトデザインやシステム開発を請け負う。

 スタートトゥデイは、今年9月に伊勢丹、ユナイテッドアローズと相次いでネット販売の支援業務を開始しており、オンワード樫山の業務受託で同事業に弾みがつきそうだ。

 「オンワード・クローゼット」は、オンワードが展開する「23区」「組曲」「ICB」「自由区」など婦人服の主力ブランドを含む8ブランドでスタート。紳士服やスポーツウエア、子供服などのブランドも順次、投入する計画。

 新サイトでは、実店舗では取り扱わない限定企画商品の展開も予定しているほか、コーディネート提案などのコンテンツを充実させるという。

 また、ネット会員が買い物をした金額の一部を社会貢献プロジェクトに活用する「クローゼット・スマイル・プラン」も展開する。

 オンワードでは、約1年のサイト運営を通じて、「リアルとネット販売との展開に手応えを掴んだ」(オンワード樫山)という。しかし、費用対効果を含めすべてを内製化するのは効率的ではないと判断。運用システムの開発やフルフィルメント業務にノウハウを持つスタートトゥデイに委託することで、自社はMD(商品政策)などに特化し、顧客満足度の高いサイト運営を目指す。

 既存サイトは11月30日まで継続し、12月から新サイトに切り替わる。オンワードでは通販サイトの売り上げ目標などは明らかにしていない。
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