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流行の芽・クマザキエイム 7型ワンセグテレビがヒット、テレビ通販で人気に

2010年11月30日 16:26

812.jpg電化製品や家庭雑貨の開発・販売を手がけるクマザキエイムが販売する7インチサイズのワンセグテレビが好調だ。主要顧客である高齢層を意識して商品を開発。同社がテレビを手がけるのは初めてだが、販売時期を見極めて投入したところ、テレビ通販などで人気を集め、販売台数で2万台に上るヒット商品となっている。想定以上の反応の良さから第2弾商品の企画も進行中だ。

 商品名は「ワンセグチューナー内蔵7型ワイド液晶テレビ」(税込2万9800円)。本体と付属スタンドの重量は500グラムと軽くどこでも簡単に移動できるため、キッチンやベッドサイド、リビングなど好きな場所で視聴できる。付属のカーソケットを使うと車の中でも使用が可能。

 同社の主要顧客は高齢の男女であるため商品展開の際もそうした顧客層を意識して分かりやすさやシンプルさにこだわる。同商品も開封後は電源アダプタとアンテナをつなぎ、後はリモコンで操作するだけという"手軽さ"が特徴。余計な機能を省き、組み立てや設置の手間を減らして「箱から出すとすぐ使える」(企画・開発部)ようにした。

 開発時は受信感度を高めることに注力したという。ユーザーは全国にいるため、どういった環境で視聴するかは特定できない。天気などの気候要因の影響も受ける。「映らなければ意味がないので、感度を上げるために本体の中身やアンテナなど試行錯誤を続けた」(同)。

 ただ、来年7月のアナログ放送終了により、ワンセグを取り巻く環境がどう変化するか読めなかった。そのため、開発は急ピッチで進め、完全地デジ移行前のなるべく早い段階で市場へ投入するよう急いだという。その結果、半年で販売にこぎ着けた。

 今年の2月に販売を開始。販路はテレビやカタログ通販実施企業への卸が中心で、そのうちテレビ通販が9割を越す。

 これまでに累計で2万台を販売した。「売り始めたと思ったらいきなり(販売量の)数字が伸びて、それがずっと続いている」(同)状況で、テレビの投入が初めての同社ではまったく予想していなかったという。「地デジ」や「ワンセグ」という言葉を耳にする機会が増えていたタイミングで投入したことで、関心を持っていた高齢層の需要を開拓できたようだ。

 今回のヒットを受け、さらにコンパクトな3・5インチサイズのワンセグ対応デジタルテレビを近く投入する予定。大手ナショナルブランドが、大型・高画質・3Dといった点に注力した商品展開を行うなか、同社としては違った切り口で小型のテレビに的を絞りワンセグなど地デジ対応商品の投入を進める構えだ。
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